キャッシュレス決済とは
現金を使わずに決済を行うことをキャッシュレス決済といいます。キャッシュレス決済は政府が推進していることもあり、日本でも広く普及しています。
特にクレジットカードやQRコード決済はここ数年で利用できる店舗が増え、キャッシュレス決済の利用を希望するお客さまも増えています。
キャッシュレス決済は全部で4種類ある
キャッシュレス決済には、以下のような方法があります。
- クレジットカード決済
- ICカード決済
- 非接触型決済
- QRコード決済
上記のなかでは特にクレジットカードが多く利用されていますが、その利用環境を整えるためには決済端末を用意する必要があります。試しにキャッシュレス決済を導入してみたいという個人事業主の方は、費用を負担することなくはじめられるQRコード決済の導入をおすすめします。
キャッシュレス決済の内容については、別の記事で詳しく解説しています。
キャッシュレス決済サービスはどれがいい?おすすめを比較して解説
キャッシュレス決済を導入するための費用は?
キャッシュレス決済を導入するための費用や手数料の目安は、以下のとおりです。
ここからは、それぞれの初期費用や手数料について解説します。
初期費用
初期費用は、導入するキャッシュレス決済の種類によって変わります。多くのキャッシュレス決済では決済端末を使うことになるため、5万円程度の初期費用が必要です。QRコード決済の場合は、決済方式によっては無料で導入できるため、費用をなるべく抑えたい場合はQRコード決済を導入するとよいでしょう。
決済端末を導入する場合は、販売会社によって導入費用が変わります。最近は初期費用を無料とし、月額料金や決済手数料に上乗せすることで費用がかかるケースが増えています。
決済手数料
利用するキャッシュレス決済の種類に応じて、所定の決済手数料を支払うことになります。売上から所定の手数料が差し引かれ、店舗の口座へ入金される仕組みです。
キャッシュレス決済を利用する場合の決済手数料は、店舗の業種や規模、導入するサービスによって変わります。相場は2〜7%程度です。
入金サイクルと振込手数料
入金サイクルや振込手数料も導入するキャッシュレス決済サービスによって変わります。最短で翌日に入金されるものや、月1回または2回のサイクルで入金されるものがあります。
振込手数料については、原則無料としているところがほとんどです。ただし入金額が一定の金額以下の場合や、指定の銀行口座以外を利用している場合は、振込手数料がかかることもあります。
キャッシュレス決済の導入に利用できる補助金とは?
中小企業や個人事業主がキャッシュレス決済を導入する場合は、決済端末の購入費用の補助を受けられることがあります。ただし多くの補助金には、要件や補助率、補助額の上限が設けられています。また審査が行われるものもあるため、補助金を必ず受取れるわけではありません。
個人事業主がキャッシュレス決済の導入に利用できる補助金は以下のとおりです。
- IT導入補助金2022
- 小規模事業者持続化補助金
- 各自治体によるキャッシュレス決済導入補助金
IT導入補助金2022
IT導入補助金2022は、中小企業や小規模事業者(個人事業主)を対象とした補助金です。決済端末を導入する場合は「デジタル化基盤導入枠」を選択することになります。
補助の対象となる品目は以下のとおりです。
補助額の下限・上限、補助率は以下のとおりです。
• 補助率3/4以内:5万〜50万円以下
• 補助率2/3以内:51万〜350万円
• 補助率1/2以内:補助上限額10万円
• 補助率1/2以内:補助上限額20万円
IT導入補助金2022について、詳しくは「IT補助金2022」のホームページでご確認ください。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の生産性向上と持続的発展を図ることを目的に創設された制度です。決済端末を導入する場合は「通常枠」で申請することになります。
販路開拓や生産性向上を目的とした機械装置の購入費用や広報費など、広い分野で補助を受けることができます。第8回の受付締め切りは、2023年2月28日(火)です。ただし、補助事業は第11回(2023年7月31日(月)締め切り)まで実施される予定です。
補助の対象となる費用は、以下のとおりです。
補助率と補助上限額は、以下のとおりです。
小規模事業者持続化補助金について、詳しくは「小規模事業者持続化補助金」のホームページでご確認ください。
各自治体によるキャッシュレス決済導入補助金
各自治体も、キャッシュレス決済を導入するための補助金を用意しています。それぞれの自治体で名称は異なりますが、多くの場合は「キャッシュレス決済導入補助金」としているようです。申請期限は2023年2月28日(火)です。
補助の対象となる主な費用は、以下のとおりです。
- PCやタブレット、スマートフォンなど
- バーコードリーダーなどの決済端末
- Wi-Fiルーターなどのネットワーク接続機器
補助額は1万円や10万円、20万円など、自治体によって異なります。キャッシュレス決済導入補助金の詳細は、各自治体のWebサイトで確認してください。
キャッシュレス決済を導入するメリット
キャッシュレス決済を導入するメリットは以下のとおりです。
- インバウンドに対応できる
- クーポンやキャンペーンにより新規顧客獲得が見込める
- 売上や利用者のデータを分析できる
インバウンドに対応できる
キャッシュレス決済を導入することにより、インバウンド需要に対応できるようになります。一般社団法人キャッシュレス推進協議会の調査結果を見ると、韓国や中国などの海外では、キャッシュレス決済が広く普及していることがわかります。
海外からのお客さまが来店する店舗であれば、キャッシュレス決済を導入しておくことで、売上アップが見込めます。
クーポンやキャンペーンにより新規顧客獲得が見込める
キャッシュレス決済を導入すると、各社で行われているキャンペーンやクーポンによって新規顧客獲得が見込めます。今まで行ったことがない店舗でも、「ポイントバックを受けられるなら」「クーポンを利用できるなら」といった顧客心理が働くからです。
d払いであれば約9,040万人以上が利用しているdポイントや、アプリ内で配布されているクーポンを活用することができます。
売上や利用者のデータを分析できる
現金決済では行えないデータ分析が可能になることも、キャッシュレス決済を導入するメリットです。特定の商品が売れる時間帯や客層を分析できるようになるため、さらなる売上アップが見込めます。
QRコード決済を導入する場合は、QRコードに顧客の年齢や性別、支払い情報などのデータが含まれているため、より詳細なデータ分析ができるようになります。
キャッシュレス決済はどうすれば導入できる?
キャッシュレス決済を導入する際の流れは、以下のとおりです。
- 1. 自店舗を利用する顧客層や狙いたい層に応じてキャッシュレス決済サービスを決める
- 2. 通信環境を整え、加盟店申請を行う
- 3. 審査に通過すると利用可能に
導入費用や決済手数料、利用できるポイントなどを考慮して、導入するキャッシュレス決済サービスを決めるとよいでしょう。
QRコード決済を導入する場合は、店舗の通信環境を整えておくことをおすすめします。通信環境が悪いと、QRコード決済ができない恐れがあるからです。その場合は、携帯キャリアへ通信環境改善について相談した上で、お客さま専用のゲストWi-Fiを用意するとよいでしょう。
d払いの導入方法は?
d払いを導入する際の流れは、以下のとおりです。
- 1. Webサイトから申込む
- 2. メールで届く審査結果を待つ
- 3. 店舗用ステッカーなどのスターターキットが届く
d払いは上記の3ステップで導入することができます。Webサイトからの申込みは最短5分で完結するため、申込んでみてはいかがでしょうか。
d払いを導入するとマーケティング支援も受けられる
ドコモでは、d払い加盟店を対象としたキャンペーン「スーパー販促プログラム」を実施しています。dポイントユーザーに向けたメッセージやキャンペーン情報などを配信できるプラットフォームが提供されるため、費用を抑えて集客・売上アップを行いたい個人事業主の方におすすめです。
スーパー販促プログラムについて、詳しくはこちらからご確認ください。
まとめ
キャッシュレス決済の種類や導入にかかる費用について解説しました。店舗ではクレジットカードが最も多く利用されていますが、決済端末の導入が必要になるため、導入費用を抑えたい場合は無料で導入できるQRコード決済をおすすめします。
ただし複数のQRコード決済を導入している場合や、クレジットカード決済の導入も視野に入れている場合は、補助金を利用して決済端末を購入してもよいでしょう。
まずは簡単に導入できるd払いで、集客・売上にどのような影響が出るか試してみてはいかがでしょうか。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。