QRコード決済とは
QRコード決済とは、QRコードまたはバーコードを用いて決済を行う方法のことです。QRコードには店舗への入金に必要な情報と利用者の支払い情報が紐づけられているため、現金を使わずにスムーズな決済が行えます。
QRコード決済の方法は2種類あり、店舗に設置してあるQRコードをお客さま自身で読み取ってもらう「ユーザースキャン方式」と、お客さまから提示されたQRコードを店舗側で読み取る「ストアスキャン方式」にわかれます。それぞれの特徴については、後ほど解説します。

QRコード決済の利用率
総務省の調査によると、約2人に1人(約51.1%)がQRコード決済を利用しています。また、年齢別に見ると30~39歳が62.5%、20~29歳が61.0%となっています。
QRコード決済の利用率が高い年代をターゲットとしている場合は、導入することで集客向上が見込めるかもしれません。

QRコード決済の初期導入費用
QRコード決済の初期導入費用は、ユーザースキャン方式とストアスキャン方式とで異なります。ここからは、それぞれの初期導入費用について解説します。
無料で導入できるユーザースキャン方式
ユーザースキャン方式は、店舗に設置してあるQRコードをお客さまに読み取ってもらう方式です。設置費用がかからないほか、レジの近くに置くだけで環境が整うため、QRコード決済を導入しやすいというメリットがあります。
複数のQRコード決済を導入している場合は、それぞれのサービスに対応したQRコードを店舗に設置することになりますが、決済が頻繁に行われる業種でなければユーザースキャン方式で対応できるでしょう。
端末費用がかかるストアスキャン方式
ストアスキャン方式は、お客さまから提示されたQRコードを店舗側で読み取る方式です。主にコンビニエンスストアやスーパーなどで利用されており、複数のQRコード決済を導入している場合でも、一つの端末でQRコード決済を完結できるというメリットがあります。
ただし、ストアスキャン方式を導入するためには初期費用として、端末やその設置費用がかかる場合があります。
実際の店舗では複数のQRコード決済端末をレジに並べているところもありますが、ユーザースキャン方式ではレジ周りが雑然としてしまうといった場合は、ストアスキャン方式の導入を検討してもよいでしょう。
QRコード決済の手数料の仕組みとは
多くのQRコード決済事業者は利用時に手数料を徴収しています。QRコード決済にかかる手数料は、以下のとおりです。
決済手数料
QRコード決済を導入すると、売上の一部を決済手数料として支払うことになります。決済手数料は決済事業者によって異なりますが、無料〜3.24%の範囲で設定している会社がほとんどです。
仮に1,000円の売上があり、決済手数料が3%だった場合は、売上のうち30円を決済手数料として支払うため、実際に入金される金額は970円になります。
振込手数料
売上の入金にかかる振込手数料については、決済事業者の入金サイクルに従う場合は無料としているところがほとんどです。
ただし、月1回または2回の入金サイクル以外で入金依頼を行う場合は、振込手数料がかかる場合があります。
d払い・メルペイの手数料と入金サイクルは?
d払いの入金サイクルと振込手数料は、以下の表のとおりです。なおd払いとメルペイは2020年9月よりQRコードが共通化されており、手数料や入金サイクルも原則同様となっています。

※d払いのみ、2023年9月末まで決済手数料無料キャンペーン実施中。2022年8月1日以降に新規でお申込みいただいた街のお店が対象です。
詳しくはこちらからご確認ください。
QRコード決済を導入するメリットは?
店舗にQRコード決済を導入するメリットは、以下のとおりです。
- キャッシュレス決済の導入にかかる負担が小さい
- 各社のキャンペーンによって集客が見込める
- 会計業務の負担が減る
キャッシュレス決済の導入にかかる負担が小さい
QRコード決済の大きなメリットは、導入にかかる負担が小さいことです。ユーザースキャン方式を採用する場合は、各社から届く店舗用のQRコードを設置するだけでQRコード決済を利用できるようになります。
クレジットカード決済などのキャッシュレス決済を導入する場合は、決済端末の費用などの負担がかかるため、まずは簡単に導入できるQRコード決済をはじめることをおすすめします。
各社のキャンペーンによって集客が見込める
QRコード決済を導入することにより、各社のキャンペーンやクーポンによる集客が見込めます。利用者は複数のQRコード決済を比較して、最もお得に利用できるもので決済を行うからです。
d払いの場合は、約9,040万人以上のdポイントユーザーと、月間利用者数2,000万人以上のメルカリ利用者の集客が見込めます。どちらも定期的にキャンペーンやクーポン配布を行っているため、導入することにより集客・売上の向上が見込めるでしょう。
会計業務の負担が減る
現金のやりとりが減ることで、会計業務の負担が減ることもメリットです。すべての売上を現金で管理している場合は、お札や硬貨を数えるのに時間がかかってしまいます。QRコード決済を導入すれば、一部の売上をデータで管理できるようになります。
お客さまのなかには、できるだけ衛生的に決済を行いたいと考えている人もいるため、QRコード決済を導入すれば、そのようなお客さまの要望に応えることにもつながります。
QRコード決済導入時の注意点
店舗にQRコード決済を導入する際は、以下のことに注意が必要です。
- 通信環境を整える必要がある
- QRコード決済が頻繁に利用される場合はストアスキャン方式がおすすめ
- QRコードがすり替えられるリスクがある
通信環境を整える必要がある
QRコード決済を導入する際は、店舗の通信環境を確認しておきましょう。データ通信が行えない環境では、QRコード決済を利用できないからです。
店舗が地下などにあって通信環境が悪い場合は、お客さま専用のWi-Fiを用意するほか、通信キャリアへ電波の改善について相談することをおすすめします。
QRコード決済が頻繁に利用される場合はストアスキャン方式がおすすめ
QRコード決済が頻繁に利用される事業者では、決済を効率的に行えるストアスキャン方式をおすすめします。ユーザースキャン方式ではお客さまの操作を待つことになるため、レジが混雑してしまうからです。
QRコード決済を使い慣れていないお客さまが多い場合でも、ストアスキャン方式であれば画面の提示をお願いするだけで決済が完了します。小売店のように決済を効率的に行うことが求められる店舗では、ユーザースキャン方式よりもストアスキャン方式を導入した方がよいでしょう。
QRコードがすり替えられるリスクがある
ユーザースキャン方式を採用している場合は、売上がだまし取られる「すり替え詐欺」に注意しましょう。すり替え詐欺とは、店舗に設置してあるQRコードの上に別のQRコードを貼り付ける手法のことで、店舗に入金されるはずの売上金が犯人の口座に入金されてしまいます。
すり替え詐欺を防ぐためには、レジの近くなど、店員の目が届く場所にQRコードを設置するほか、店舗への入金が問題なく行われているかどうかを定期的に確認することが大切です。セキュリティ対策をより強化したい場合は、ストアスキャン方式を導入する方法も有効です。
QRコード決済導入の流れ
QRコード決済導入の流れは、以下のとおりです。
- 1. 各社のホームページから加盟店申請を行う
- 2. メールで審査結果が届く
- 3. 店舗に設置するスターターキットが届く
d払いでは、簡単な3ステップでQRコード決済を導入できます。Webサイトからの申込みは最短5分で完了します。メールで審査結果が届き、承認されるとスターターキットが届きます。
まとめ
本記事では、QRコード決済を導入するための初期費用について解説しました。ストアスキャン方式を採用する場合は決済端末を準備する必要があるため、まずは費用の負担がなく簡単に導入できるユーザースキャン方式の導入をおすすめします。
d払いでは、加盟店を対象としたマーケティング支援「スーパー販促プログラム」もご用意しています。
QRコード決済の導入を検討している事業者は、QRコード決済による集客効果を試してみてはいかがでしょうか。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。