キャッシュレス決済の現状
経済産業省の調査によると日本のキャッシュレス決済比率は32.5%で、キャッシュレス決済先進国の韓国(93.6%)や中国(83.0%)と比較すると、キャッシュレス決済の普及が遅れていることがわかります。
日本では2018年に「キャッシュレス・ビジョン」が公表され、本格的にキャッシュレス決済を推進することが決まりました。その結果、2018年時点で24.1%だったキャッシュレス決済比率が2021年には32.5%となり、政府がキャッシュレス決済の普及を本格的に進めていることがわかります。
なぜキャッシュレス決済の市場は成長しているのか
キャッシュレス決済の市場が成長している主な理由は、政府がキャッシュレス決済比率80%を目標としているからです。政府は現金決済における社会的コストを問題視しており、生産性向上を図るためにはキャッシュレス決済を普及させる必要があると考えています。
そのための具体策として、消費者に対しては「マイナポイント事業」を行い、キャッシュレス決済を導入する事業者に対しては「キャッシュレス決済導入補助金」や「IT導入補助金」といった補助制度を設けています。
現金決済における社会コストが顕在化している
経済産業省は、現金決済インフラを維持するために年間約1.6兆円を超える直接コストが発生しているとして、レジ締めなどにかかる人件費(約5,000億円)やATM機器費・設置費(約4,120億円)などの社会的コストを生産性向上の課題として挙げています。
特にレジ締めには多くの時間が費やされており、現金残高の確認のために1店舗・1日あたり平均153分もの時間がかかっているといいます。店舗の作業時間を削減するためには、キャッシュレス決済専用のレジを設けるなどして、現金の確認自体が不要な環境を整備する必要があります。
キャッシュレス決済を利用するメリットは?
キャッシュレス決済を利用するメリットは、以下のとおりです。
- 財布がいらなくなる
- お得にポイントをためられる
- 購買履歴を確認できるようになる
財布がいらなくなる
キャッシュレス決済を利用することで、財布を持ち歩かずに生活できるようになります。財布を持ち歩いていると盗難や紛失のリスクがありますが、スマートフォンのタッチ決済機能やQRコード決済を利用することで、その心配がなくなります。
一部の店舗では支払いが現金のみとなっているため、現金が完全に不要になるわけではありませんが、多くのチェーン店はキャッシュレス決済に対応しているため、買物に困ることはないでしょう。
お得にポイントをためられる
キャッシュレス決済を利用すれば、お得にポイントをためられるようになります。現金で支払う場合よりも、クレジットカードやQRコード決済を利用する場合の方が、多くのポイントが付与されるケースが多いからです。
ポイントの付与率は1%前後のものが多いため、多額のポイントが得られるわけではありません。しかし、付与率が1%だったとしても1万円で100ポイント、10万円で1,000ポイントが還元されるため、ポイントをもらい続けていると大きな金額になります。また、QRコード決済とクレジットカードを連携させた上でポイントカードを提示すれば、ポイントの2重取りや3重取りが可能になります。
購買履歴を確認できるようになる
現金で支払いを行っていると、何にお金を使ったのかがわからなくなってしまいます。日々の支払いをキャッシュレス決済で行うようにすれば購買履歴が残るため、いつどこでお金を使ったのかを確認できるようになります。
また、手書きで家計簿を付けている人は家計簿アプリを導入することで、現在の作業を自動化することができます。銀行口座やクレジットカード、ショッピングサイトなど多くのサービスと連携できるため、家計を管理しやすくなるでしょう。
キャッシュレス決済を店舗に導入するメリットは?
キャッシュレス決済を店舗に導入するメリットは、以下のとおりです。
- レジ締めにかかる手間を軽減できる
- インバウンド需要に対応できる
- 売上データを利用して情報分析ができるようになる
レジ締めにかかる手間を軽減できる
経済産業省の調査によると多くの店舗ではレジ締めに時間がかかっており、1台・1日あたり平均25分、複数のレジがある店舗では平均153分もの時間が費やされています。
また、レジ締め以外にも銀行などでの両替作業や売上の入金作業、釣り銭をレジに準備する作業にもそれぞれ10分前後の時間がかかっており、現金決済による作業コストが店舗の負担となっていることがわかります。
キャッシュレス決済を導入すれば売上をデータで管理できるようになるため、レジ締めにかかる時間を軽減することができます。現金決済を完全になくすことはできないとしても、一部の売上がキャッシュレス決済に移行されれば店舗の作業負担が軽減されるため、できるだけ早く導入することをおすすめします。
インバウンド需要に対応できる
経済産業省の資料によると、訪日外国人の約7割が「クレジットカードなどが利用できる場所が今より多かったら、もっとお金を使っていた」と回答しています。なかでも、訪日客の多い中国人やタイ人の86%がそのように回答しているため、インバウンド需要に対応するためにはキャッシュレス決済の導入は必須といえるでしょう。
アンケートの結果は以下のとおりです。
クレジットカード決済を導入する場合は決済端末が必要になるため、補助制度などを利用して、クレジットカードを利用できる環境を整備しておくことをおすすめします。
売上データを利用して情報分析ができるようになる
キャッシュレス決済を導入することで、売上データを利用して情報を分析できるようになります。売上の多い時間帯やお客さまの年齢層など、キャッシュレス決済を利用したお客さまの情報をストックできるようになるため、情報を活かしたマーケティング戦略を立てることができます。
個人では情報分析が難しいという場合は、ドコモのスーパー販促プログラムを利用するとよいでしょう。ドコモではd払いの加盟店を対象としたマーケティング支援を行っており、お客さまの再来店・再購買を促進するプログラムを提供しています。詳細はこちらからご確認ください。
キャッシュレス決済ならd払いがおすすめ
d払いは、ドコモが運営するQRコード決済サービスです。街のお店やネットショッピングなどさまざまな場所で利用でき、コンビニエンスストアや銀行、ATMからd払い残高へチャージできるため、クレジットカードを利用したくない人でもキャッシュレス決済をはじめられます。
d払いでは2種類の支払い方法があり、お客さまが提示したスマートフォンのQRコード(バーコード)を店舗側が読み取る「ストアスキャン方式」と、店舗に設置してあるQRコードをお客さまが読み込んで支払う「ユーザースキャン方式」のどちらかを選ぶことになります。
ストアスキャン方式を導入する場合は決済端末を準備する必要がありますが、ユーザースキャン方式であれば無料でキャッシュレス決済を行える環境を整備できます。
d払いのメリット
d払いのメリットは以下のとおりです。
- 導入費用を抑えられる
- dポイントユーザーの集客・売上アップが見込める
- スーパー販促プログラムによるマーケティング支援を受けられる
d払いを導入すると、約9,040万人のdポイントユーザーの集客や、dポイントの利用による売上アップが見込めます。dポイントは年間約2,700億ポイントが利用されているため、客単価アップにもつながるでしょう。
また、ドコモではd払い加盟店を対象とした「スーパー販促プログラム」を提供しています。スーパー販促プログラムを利用すると、d払いで商品を購入したことがあるお客さまに対してメッセージを配信したり、特別なクーポンを発行したりすることができるようになります。
d払いを利用したお客さまのデータは自動的に蓄積されるため、お客さまの属性情報や購買情報を用いたマーケティング戦略を立てることも可能です。お客さま情報をもとにしたアプローチを行い、お客さまの再来店・再購買を促進しましょう。
まとめ
キャッシュレス決済の利用をはじめると財布を持ち歩かなくてもよくなるだけでなく、ポイントもお得にためられるようになります。
クレジットカードを利用したくない人でも、d払いであればさまざまな方法で決済が可能です。銀行口座などからd払い残高へチャージでき、ドコモユーザーであれば利用料金を携帯電話料金と合算して支払うことも可能です。
店舗ではキャッシュレス決済を導入することでレジ締めにかかる時間が軽減でき、各社が行うキャンペーンやクーポン配布によって集客・売上アップが見込めます。
d払いであれば、初期費用をかけずに店舗へ導入することができます。Webサイトからであれば最短5分で申込みが完了するため、この機会にキャッシュレス決済を導入し、効果を試してみてはいかがでしょうか。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。