山本 杏奈
ライター・編集者
高知県出身、東京都在住。FP3級、証券外務員二種を取得。金融機関勤務を経て、2018年にフリーライター・編集者に転身。現在は書籍編集、企業パンフレットや商業誌の執筆・編集ほか、採用ページのブランディング、Web媒体のディレクションなど、幅広く担当している。
2023年1月20日
キャッシュレス
経営ノウハウ
個人事業主
キャッシュレス決済が浸透した今、QRコード決済やクレジットカードといったキャッシュレス決済サービスを導入するネイルサロンが増えています。本記事では、キャッシュレス決済サービスを導入するメリットや種類、導入前にチェックしたい注意点などを詳しく解説します。「できるだけ初期費用を抑えたい」「キャッシュレス決済を導入して売上アップを狙いたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
2021年、日本のキャッシュレス決済比率は過去最高の32.5%を記録しました。これにはコロナ禍における生活様式の変化も影響しており、経済産業省がかねてより掲げる「キャッシュレス・ビジョン(2025年までにキャッシュレス決済比率を40%程度に引上げること)」の実現に向けて大きく前進しました。国を挙げて取組んでいることを踏まえると、今後もキャッシュレス需要はますます高まることが予測されます。
キャッシュレス決済サービスのなかでも、ここ数年で大きく伸びているのがスマートフォンを使うQRコード決済です。2018年と比較すると、決済比率は約36倍に上昇しています。利便性の高さから幅広い年代のユーザーに選ばれており、その需要の高さからコンビニエンスストアやスーパー、飲食店はもちろん、最近ではネイルサロンや美容室、アパレルなどでもQRコード決済の導入が進んでいます。
ユーザーにとって利便性の高いキャッシュレス決済。実は、導入すると店舗側もさまざまなメリットを享受できます。ネイルサロンにキャッシュレス決済を導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ネイルサロンではデザインボードを見たり、ネイリストと相談したりしながらメニューを決めるお客さまも多いです。「値段の安いワンカラーで予約していたけれど、パーツやラメを足したい」など、お店に行ってから気分が変わることもあると思います。そのようなとき、現金決済のみだとお客さまは手持ちの現金が気になって、思うままにオプション追加やメニュー変更ができません。
ネイルサロンがキャッシュレス決済に対応していれば、お客さまは気兼ねなく望むメニューを選べます。客単価がアップして売上に貢献するだけでなく、店舗側もお客さまに似合うメニューやおすすめしたいサービスを提案しやすくなるため、顧客満足度アップにもつながるでしょう。
現金決済の場合は、毎日お釣りを不足なく用意しておく必要があります。近年は多くの金融機関が両替手数料を改定しており、利用する金融機関によっては1回あたり500円以上、両替枚数によっては1,000円を超えることもあるようです。これを毎月何度も行うとなると、かなりのコストになります。キャッシュレス決済の場合はお釣りを減らせるため、金融機関に出向く手間や手数料にかかっていたコストを削減できます。
経済産業省「キャッシュレスの現状及び意義」によると、レジ締めにかかる時間はレジ1台あたり約25分といわれています。短い時間のように思えますが、トータルで毎月12時間以上をレジ締め作業に使っているのです。
キャッシュレス決済を導入して現金の取扱いが減ると、レジ締め作業にかかっていた時間と手間を大幅に削減できます。人手不足や従業員の人件費でお悩みのネイルサロンには、特にキャッシュレス決済の導入をおすすめします。
現金払いと異なり、QRコード決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済の場合、お客さまは各社が提供するポイント還元サービスを利用できます。特に還元率アップなどの期間限定キャンペーンが実施されることの多いQRコード決済は、お客さまのメリットも大きいといえます。店を訪れるたびにポイントが還元されるため、顧客満足度はもちろん、店舗のイメージアップにも貢献します。
お客さまにとって、新しいネイルは特別なもの。「財布を開けて小銭を探すときにパーツが取れてしまわないか」「小銭やお札の汚れで爪先が黒ずんでしまわないか」など、気になるお客さまもいるでしょう。キャッシュレス決済であれば財布を開く必要がないため、そのような心配もなくスマートに決済できます。
キャッシュレス決済を導入すると店内で管理したり、入金・両替のために持ち出したりする現金が減るため、盗難や紛失などのリスクを軽減できます。あってはならないことですが、強盗や窃盗によって売上がすべて盗まれてしまう可能性も考えられます。①女性従業員が多い、②夜まで営業している、③夜間や定休日などは無人になるなど、防犯面で不安な点があるネイルサロンは、特にキャッシュレス決済の導入をおすすめします。
一口にキャッシュレス決済といっても、その種類はさまざま。特徴や強みを比較した上で、何を導入すべきか考えましょう。ここでは、ネイルサロンへの導入がおすすめな3つのキャッシュレス決済サービスをご紹介します。
2021年度において、日本における決済比率の27.7%を占めるクレジットカード。決済金額をクレジットカード会社が代理で支払い、のちにユーザーの指定口座から同額が自動で引落される仕組みで、高額決済や分割決済にも対応するサービスです。利便性は高いのですが、クレジットカードを取得するには年収や勤務先などが考慮される審査に通過しなければならないため、学生や新社会人などは所有していないこともあります。
なお、クレジットカード決済に対応するためには専用のカードリーダー(読み取り端末)を用意する必要があります。決済手数料も店舗側が負担するためややコストがかかりますが、利用者の多さを考えると導入を検討すべきサービスといえるでしょう。
交通系や流通系で知られる電子マネーは、その名のとおり電子化したお金のことをいいます。専用のカードやスマートフォンのアプリなどに現金をチャージして決済する仕組みで、事前の審査がないため、学生から高齢者まで幅広い層に利用されています。特に地下鉄や電車、バスなどを利用している人が多く所有しているため、都市部や駅の近くにあるネイルサロンにおすすめです。
ただし、チャージされている金額が決済金額よりも少ないと利用できないため、手持ち額を気にする点は現金に似ています。またクレジットカード同様、店舗側は専用のカードリーダーを用意しなければなりません。
冒頭でお伝えしたとおり、QRコード決済はここ数年で急速に浸透したキャッシュレス決済です。QRコード決済の方法には、店舗に設置してあるQRコードをお客さまが読み取る「ユーザースキャン方式」と、お客さまが提示したスマートフォンの画面を店舗側が読み取る「ストアスキャン方式」があります。どちらもお客さまがスマートフォンを持っていれば利用できます。ポイント還元や期間限定のクーポンなどのキャンペーンが実施されることが多いため、お客さまにとって利得性が高いといえるでしょう。
店舗側も専用のQRコードを掲示したり、スマートフォンやタブレットを読み取り機として利用したりするだけで決済できるため、クレジットカードや電子マネーのように専用のカードリーダーを導入する必要がありません。初期費用が抑えられるのは、小規模のネイルサロンにとってうれしいポイントといえます。
ご紹介したように、決済サービスによって特徴や強みが異なります。お店の立地やお客さまの年齢層、ニーズなどを考慮しながら最適なキャッシュレス決済を選びましょう。
メリットが多いキャッシュレス決済ですが、導入時にはいくつか気をつけるべきことがあります。メリットを最大限に享受するためにも、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
前述のとおり、どのキャッシュレス決済サービスを導入するかによってかかる費用が大きく変わります。最近では初期費用無料キャンペーンなどを実施するサービスが増えていますが、クレジットカードや電子マネーを導入する場合は、専用カードリーダーを購入するだけで数万円かかることもあります。
各決済サービスの決済手数料についても、事前に確認しておきましょう。決済手数料は平均で約2~4%ほどですが、店舗の規模や経営状況によっては大きな痛手になり得ます。その点、QRコード決済であれば初期費用やランニングコストを抑えながら、キャッシュレス決済をはじめられるでしょう。
せっかくキャッシュレス決済サービスを導入するなら、利用者が多いサービスを選びたいもの。特にお客さまに喜ばれるキャンペーンを実施しているサービスであれば、決済方法の追加自体が集客につながる可能性もあります。認知度が高く、信頼できるサービスを選びましょう。
キャッシュレス決済導入の最大のメリットは、「消費者の利便性が向上すること」と「店舗の効率化・売上拡大」です。それぞれのメリットを最大限に得るためにも、導入する際は決済手順や管理が簡単で、お客さまと店舗のどちらにも負担がかからないサービスを選びましょう。
d払いは、ドコモが提供するQRコード決済サービスです。ドコモと回線契約しているお客さまはもちろん、ドコモと回線契約していないお客さまでもdアカウントをお持ちであれば利用できます。dポイントクラブの利用者数は約9,040万人(2022年6月末時点実績)なので、集客への貢献も期待できます。
導入にあたって新しい機材は一切不要で、店舗ごとのQRコードを設置するだけで利用を開始できます。お客さまのスマートフォンさえあれば、手間なくスムーズに会計が完了します。
d払いでは、Webサイトから新規で申込んだ場合、決済手数料が無料になるキャンペーンを実施しています。通常は2.6%*1の決済手数料が無料になるため、低コストで導入できるキャッシュレス決済サービスをお探しのネイルサロンにおすすめです。
キャンペーンの詳細はこちらからご確認ください。
Webサイトから最短5分で申込めるのも魅力です。入力した事業情報をもとに審査が行われ、承認されるとすぐにスタートキットが届きます。店舗で使える説明書やステッカーも一緒に届くので、はじめてキャッシュレス決済を導入する場合でもあんしんです。あっという間にd払い加盟店として、新たな決済方法を利用できます。
これまで説明してきたようにネイルサロンにはd払いの導入がおすすめです。「なるべく費用を抑えたい」「お店の認知度をアップさせたい」「キャッシュレス決済導入で売上アップを狙いたい」と考えている事業者さまは、ぜひ検討してみてください。
スマートフォンからでもダウンロードいただけます
よくあるご質問
ネイルサロンにキャッシュレス決済を導入するメリットは?
ネイルサロンがキャッシュレス決済に対応していれば、お客さまは気兼ねなく望むメニューを選べるため客単価アップが期待できます。ほかにも、両替コスト、お釣りを用意する手間の削減、レジ締めにかかる作業コストの削減などのメリットがあります。詳しくはこちらをご確認ください。
ネイルサロンにおすすめのキャッシュレス決済は何ですか?
日本における決済比率が高いクレジットカード決済は専用のカードリーダーを用意する必要があり、決済手数料も店舗側が負担するためややコストがかかりますが、利用者の多さを考えると導入を検討すべきサービスといえるでしょう。ほかにも、電子マネー決済やQRコード決済の導入がおすすめです。詳しくはこちらをご確認ください。
ネイルサロンにキャッシュレス決済を導入するときの注意点は?
どのキャッシュレス決済サービスを導入するかによってかかる費用が大きく変わるため、初期費用や決済手数料などは事前に確認してから選びましょう。決済手数料は平均で約2~4%ほどですが、店舗の規模や経営状況によっては大きな痛手になり得ます。詳しくはこちらをご確認ください。
執筆者プロフィール
山本 杏奈
ライター・編集者
高知県出身、東京都在住。FP3級、証券外務員二種を取得。金融機関勤務を経て、2018年にフリーライター・編集者に転身。現在は書籍編集、企業パンフレットや商業誌の執筆・編集ほか、採用ページのブランディング、Web媒体のディレクションなど、幅広く担当している。
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