黒川 一美
日本FP協会 AFP認定者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学院修了後、IT企業や通信事業者のセールスエンジニア兼企画職として働く。出産を機に退職し、自分に合ったお金との向き合い方を見つけるため、FP資格を取得。現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。
2022年12月22日(最終更新日:2024年3月26日)
キャッシュレス
スマホ決済
キャッシュレス決済サービスによっては、スマホによる個人間送金が可能です。個人間送金とは銀行振込のように相手にお金を送れる機能のことですが、なぜ個人間送金を行えるのでしょうか。また個人間送金ができることで、どのような場面で便利になるのでしょうか。ここでは個人間送金を行える理由や、具体的な利用シーンを例にメリットをご紹介します。
スマホによる個人間送金とは、キャッシュレス決済において同じアプリやサービスを利用しているユーザー同士で、銀行振込のような感覚で送金できる仕組みのことです。キャッシュレス決済として多くの人が利用しているクレジットカードにはない機能であり、ちょっとした送金などに利用できるため非常に便利です。
すべてのキャッシュレス決済サービスで、個人間送金を行えるわけではありません。キャッシュレス決済サービスが個人間送金を実現するためには、資金決済法などに則り、送金が可能な業者として登録が必要です。そのような業者は、主に「前払式支払手段発行者」「資金移動業者」「電子決済等代行業者」があります。
・前払式支払手段発行者
資金決済法における前払式支払手段発行者として登録されている業者のサービスは、利用者の本人確認が不要です。事前にチャージしたアプリ内の電子マネーなどを相手に送ることができます。受取った相手は電子マネーなどとして支払いに利用できますが、厳密にいえば送金ではないため、ATMなどでの出金はできません。
・資金移動業者
資金決済法における資金移動業者の場合は本人確認が必要ですが、事前にチャージしたお金を相手に送ることができます。こちらは1回につき100万円(法律での上限でサービスによって異なります)という制限がありますが実際に送金を行うため、受取った相手は支払いに利用できるほか、ATMなどで出金することもできます。
・電子決済等代行業者
電子決済等代行業は銀行法により定められている事業で、銀行と利用者の仲介を行い、チャージなどの作業を必要とせず相手に送金できます。ただし、電子決済等代行業は銀行口座への振り込みを代行する業者であるため、キャッシュレス決済における個人間送金とは少し異なります。
d払いなどの資金移動業者は、キャッシュレス決済サービスでの個人間送金において実際に送金が行われ、ATMでの出金が可能であるため、利用者にとって最も便利なサービスといえるでしょう。
スマホによる個人間送金は仕送りや会計の割り勘、お小遣いの送金など、多くの場面で便利に利用できます。具体的には下記のような場面で便利に使えます。それぞれのそのメリットについてご紹介します。
・1. 仕送りといった緊急性がある送金に便利
・2. 複数人での会計時にお金をまとめやすい
・3. 子どもにお小遣いを渡す際にも便利
・4. ちょっとしたお礼に
たとえば遠方に子どもが住んでいて、仕送りが急に必要になった場合、銀行が閉まっていると送ることができません。また夜間に銀行振込を行うと、着金は翌営業日となり、緊急時には対応することができません。スマホによる個人間送金であれば、基本的に24時間365日送金が可能であり、即時に着金します。銀行振込などと異なり、ほとんど手数料がかからないことも大きなメリットです。
複数人で食事や飲み会をした際の会計は、少し面倒です。会計を取りまとめる人にお金を渡す際に小銭がないと、後で改めて精算しなければなりませんし、一人ずつ会計を行うとお店側は迷惑でしょう。そのようなときにも、スマホによる個人間送金は役に立ちます。
会計を取りまとめる人に、スマホで送金するだけで完了し、小銭の有無や釣銭の心配もいりません。個人間送金なら、会食や飲み会の負担が軽くなるだけでなく、お店側にも迷惑をかけることなくスマートに支払うことができます。
お小遣いを現金で渡すと保管や持ち歩きに不安がありますが、スマホによる個人間送金でお小遣いを渡せばそのような心配がいりません。しかし、お小遣いをもらった子どもは買物をするお店で利用しているキャッシュレス決済を使えないと、がっかりしてしまうでしょう。そのようなことがないように、d払いのように利用できる店舗が多いキャッシュレス決済サービスを導入することをおすすめします。
スマホによる個人間送金は誰かに対して何かお礼をしたい場合や、自分の代わりに何かを買ってきてもらった場合の代金の支払いにも使えます。d払いであれば送金時にメッセージを添えて送れるため、心のこもったお礼ができます。
店舗側のスマホによる個人間送金のメリットとしては、簡単に謝礼や報酬の支払いができることが挙げられます。あらかじめ双方に同じ個人間送金アプリをインストールしておけば、銀行口座代わりとして送金が可能です。
銀行のオンライン送金とは異なり口座情報などの入力は不要で、手数料も発生しません。アプリ内で履歴が確認しやすいため、支払いや受取り忘れも防止でき、スムーズなやりとりができるでしょう。
スマホによる個人間送金を行おうとしても、選んだキャッシュレス決済サービスが送金に対応していないことがあります。すべてのキャッシュレス決済サービスがATMで出金できるわけではないことにも注意が必要です。
ATMで出金できないサービスの場合、チャージ分を現金として利用するにはサービスを解約しなければならないこともあるため、出金する可能性がある場合は出金可能なサービスを選びましょう。前述のとおり、d払いはATMでの出金が可能です(別途手数料がかかります)。
また個人間送金を行うためには、自分と相手が同じキャッシュレス決済サービスを利用している必要があります。そのため個人間送金を目的としてキャッシュレス決済サービスを選ぶ場合は、利用者数が多いサービスを選ぶとあんしんです。
送金や出金の限度額にも注意してください。多くのサービスでは1か月あたりの送金限度額が決まっており、受取りに関しても限度額が設定されていることがあります。出金についても1日あたりの限度額が決まっています。
d払いを利用した個人間送金は、どのように行えばよいのでしょうか。d払いではさまざまな方法で送金でき、ドコモ以外の携帯電話を利用していても送金が可能です。
ここではすでにd払いの設定が済んでいて、スマホにd払いアプリがインストールされていることを前提に解説します。
まず、アプリのホーム画面から「送金」を選びます。送金する相手がドコモユーザーの場合は、電話番号を用いた送金が可能です。相手がドコモユーザーでない場合は「d払い番号」を選びます。その際、送金履歴から送金相手を選択することも可能です。
次に電話番号やd払い番号とともに送金額を入力し、「次へ」をタップして自分の名前やメッセージを入力します。
自分の名前やメッセージを入力したら「送金内容を確認」をタップして、表示された送金相手の名前や金額を確認し、問題がなければ「送金する」をタップして完了です。
なお、d払いでは、QRコードを使った送金も可能です。まずは、送金する側のスマホでアプリを開き、ホーム画面から「送金」を選び、「QRコードを読み取る」をタップします。受取る側もアプリを開き、ホーム画面から「受取る」を選び、送金受取りQRコード画面で受取る金額を入力。送金する側のスマホで、受取る側の送金受取りQRコードを読み取ります。送金相手と金額を確認して問題がなければ「送金する」をタップすれば完了です。
そのほか、URLを作成して相手に送ることで送金することもできます。
d払いの送金については、下記のページをご覧ください。
個人間送金を行う際は、資金移動業者として登録されたキャッシュレス決済サービスを選ぶことをおすすめします。個人間送金は24時間365日、即時に相手に送金できるため、会食などの会計の割り勘や仕送り、お小遣いなど、さまざまな場面で便利に利用できます。
しかし、お店の会計時に個人間送金で参加者からお金を集めても、お店がそのキャッシュレス決済に対応していないと別の方法で支払うことになり、それが理由で別のお店が選ばれるかもしれません。
これからキャッシュレス決済を導入するなら、ドコモの「d払い」がおすすめです。d払いなら、9,000万人を超えるdポイントクラブ会員に店舗の存在をアピールでき、集客・売上アップを見込めるでしょう。
また、ドコモでは、d払い加盟店で利用できる「スーパー販促プログラム」を提供しています。「スーパー販促プログラム」をつかえば、お客さまに加盟店からのメッセージやキャンペーン情報を配信でき、集客や利用単価アップといった施策が可能です。
キャッシュレス決済を新たに導入する際には、ぜひドコモのd払いをご検討ください。
スマートフォンからでもダウンロードいただけます
よくあるご質問
スマホによる個人間送金とは?
スマホによる個人間送金とは、キャッシュレス決済において同じアプリやサービスを利用しているユーザー同士で、銀行振込のような感覚で送金できる仕組みのことです。キャッシュレス決済として多くの人が利用しているクレジットカードにはない機能であり、ちょっとした送金などに利用できるため非常に便利です。詳しくはこちらをご確認ください。
スマホによる個人間送金のメリットは何ですか?
スマホによる個人間送金は仕送りや会計の割り勘、お小遣いの送金など、多くの場面で便利に利用できます。スマホによる個人間送金であれば、基本的に24時間365日送金が可能であり、即時に着金します。また銀行振込などと異なり、ほとんど手数料がかからないことも大きなメリットです。詳しくはこちらをご確認ください。
個人間送金サービスの選び方のポイントは?
個人間送金を行うためには、自分と相手が同じキャッシュレス決済サービスを利用している必要があります。個人間送金を目的としてキャッシュレス決済サービスを選ぶ場合は、利用者数が多いサービスを選ぶとあんしんです。また、出金する可能性がある場合は出金可能なサービスを選びましょう。詳しくはこちらをご確認ください。
監修者プロフィール
黒川 一美
日本FP協会 AFP認定者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学院修了後、IT企業や通信事業者のセールスエンジニア兼企画職として働く。出産を機に退職し、自分に合ったお金との向き合い方を見つけるため、FP資格を取得。現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。
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