電子マネーとは?
ICカードやスマートフォンで使える電子データ化されたお金のことを「電子マネー」といいます。一般的に電子マネーとは、前払い式のプリペイドカードのことを指しますが、おサイフケータイやQRコード(バーコード)決済も電子マネーの一つです。代表的な電子マネーとしてはiDなどのサービスがあります。
電子マネーは意外と普及している
経済産業省によると、2021年の日本のキャッシュレス決済比率は32.5%となっており、3人に1人はクレジットカードや電子マネーで支払いを行っていることがわかります。
その内訳はクレジットカードが27.7%、デビットカードが0.92%、電子マネーが2.0%、コード決済が1.8%となっています。2010年の日本のキャッシュレス決済比率が13.2%であったことを考えると、広く普及してきているといえるのではないでしょうか。
なお世界では、2020年に韓国が93.6%、中国は83.0%、オーストラリアは67.7%となっているため、日本も将来的には世界最高水準の80%を目指すと発表しています。

電子マネーが普及している理由は?メリットを紹介
ではなぜここまで電子マネーが普及しているのでしょうか。その理由は、以下のようなメリットがあるからです。
- 決済のスピードが速い
- 利用できるお店が多い
- 現金に触れなくて済むため衛生的
決済のスピードが速い
電子マネーは現金やクレジットカードと違って、決済がスムーズに行える特徴があります。決済端末にICカードやスマートフォンをかざす方法のほか、QRコード(バーコード)を見せるだけで決済が完了するからです。
財布から現金を取り出す手間も省け、クレジットカードの暗証番号を入力する必要もないため、決済のスピードを重視している人は、電子マネーを利用しているようです。また最近では電子マネー専用のレジを用意している店舗もあり、電子マネーの利用をはじめることで、レジに並ぶことなく会計が行える場面も出てくるかもしれません。
利用できるお店が多い
日本銀行の「決済動向」によると、2019年に357万台だった電子マネーの端末台数が、2021年では600万台にまで増加しています。キャッシュレス推進の流れにより利用できるお店が増えたため、電子マネーの利便性が高くなりました。
一部の店舗では電子マネーが利用できないこともありますが、コンビニエンスストアやドラッグストアなどの多くの店舗では、電子マネーが利用できるようになっています。
現金に触れなくて済むため衛生的
電子マネーは、非接触で決済が行えることもメリットの一つです。決済端末にかざしたり、スマートフォンの画面を見せたりするだけで決済が完了するため、クレジットカードや現金に触れることなく衛生的に決済が行えます。
コロナ禍で決済に対する消費者の意識も変化し、できるだけ衛生的な方法で決済を行いたい人が増えているのも、電子マネーが普及した理由に挙げられます。
電子マネーとクレジットカードは何が違う?
電子マネーとクレジットカードの大きな違いは、審査の有無や支払い方法にあります。ここからはそれぞれの違いや特徴について、詳しく解説していきます。

電子マネーの特徴
電子マネーは事前に現金をチャージまたは、クレジットカードと連携させて決済を行います。支払い方法については後述しますが、利用者の要望に合った支払い方法を選択することが可能です。
電子マネーの特徴は、事前審査が不要なことや、非接触決済によりスムーズな決済が行えることです。またクレジットカードと連携させることで、ポイントの2重取り、3重取りも狙えます。
クレジットカードの特徴
クレジットカードは利用できる場面が多いことや、利用額に応じたポイントを受け取れることが特徴です。また契約するクレジットカードによっては、用途に応じてポイント還元率がアップするものもあります。
電子マネーとクレジットカードは使い分けよう
電子マネーはポイントを2重に得られることや、非接触決済によるスムーズで衛生的な決済を行えることがメリットですが、クレジットカードと比較すると利用できる店舗が少ないというデメリットがあります。
お得にポイントを貯めるため、基本的には電子マネーを利用し、電子マネーが利用できない場面ではクレジットカードを利用するといったように、場面に応じた使い分けを意識するとよいでしょう。
電子マネーの支払い方法は全部で3種類
クレジットカードは後払いのみですが、電子マネーの場合は3種類の支払い方法から自身に合った方法を選択することができます。
選択できる支払い方法には、以下のようなものがあります。
- 事前チャージが必要なプリペイド型
- 口座から直接引き落とされるデビット型
- クレジットカードと連携できるポストペイ型
事前チャージが必要なプリペイド型
プリペイド型とは、銀行口座やATMで事前にチャージを行う方法です。事前に入金した金額以上の決済が行えないため、使いすぎを防止することができます。
口座から直接引き落とされるデビット型
デビット型とは、電子マネーで決済を行った金額が銀行口座から直接引き落とされる支払い方法です。事前入金の必要がないため、利便性が高い方法といえます。
クレジットカードと連携できるポストペイ型
ポストペイ型とは、クレジットカードや携帯会社と連携を行い、決済を行う方法です。先述した2つの方法と違って、お金を使いすぎてしまう可能性はありますが、ほかの支払い方法よりもポイントが貯まりやすいのがメリットです。
利用するサービスによっては、電子マネーから還元されるポイントとカード会社から還元されるポイントの2重取りも可能になります。
電子マネーならd払いがおすすめ
実際に電子マネーを利用したいと考えている人は、どのサービスを利用すべきか悩んでいるのではないでしょうか。初めて電子マネーを利用するのであれば、誰でも簡単に使えるd払いをおすすめします。ここからは、d払いの基本的な使い方や便利機能のほか、お得にポイントを3重取りする方法について解説していきます。
d払いは街のお店だけでなくネットや公共料金の決済でも利用できる
d払いは、ドコモのスマホ決済サービスです。スマートフォンアプリをダウンロードして最初の設定を行うことで、誰でも簡単に決済が行えます。
d払いで支払いを行うためには、スマートフォンのバーコード(またはQRコード)を見せる、または店舗側で表示されているQRコードを読み取ることが必要です。d払いはコンビニエンスストアやドラッグストアなどの街のお店のほか、ネットや公共料金での決済にも利用できます。
d払いの便利機能について紹介
d払いは街のお店での決済以外にも、以下のような便利機能が充実しています。
- d払い残高:支払いや送金、出金ができる
- d払い(iD):iDの使えるお店でタッチ決済ができる
- モバイルオーダー:街のお店に直接注文できる
- クーポン:支払い時に利用できるお得なクーポンがある
このなかで特におすすめの機能は、d払い残高の「送金」機能です。d払い残高は、街のお店やネットでの決済にも利用できますが、d払いを利用している友人に残高を送ることも可能です。d払いの送金機能を利用することで、食事代の割り勘などがスムーズに行えます。
支払い方法をdカードに設定すればポイント最大3重取り
d払いは自身に合った支払い方法を選択できますが、ポストペイ型の選択を検討している人には、dカードの利用をおすすめします。d払いの支払い方法をdカードに設定しておくことで、ポイントが最大3重取りになるからです。
またdカードを利用していない場合でも、dポイント対応の店舗でdポイントカードを提示すれば、dポイントを2重取りすることができます。
dポイントを3重取りするための方法は、以下のとおりです。
- 1. d払いのお支払い方法でdカードを設定しておくと、お支払い金額に応じて200円(税込)につき1ポイント
- 2. d払いかつdポイント対応のお店でdポイントカードを提示すると、dポイントを100円につき1ポイント
※ポイント還元率1%のお店の場合
- 3. d払いでお支払いをすると、お支払い金額に応じて200円(税込)につき1ポイント
まとめ
電子マネーは、日々の決済がスムーズに行えるほか、クレジットカードよりもポイントが貯まりやすいメリットがあります。ただしクレジットカードと比較すると、利用できる場面がまだ少ないため、電子マネーとクレジットカードを使い分けることをおすすめします。
日々の決済を電子マネーにまとめると、驚くほど財布を取り出さなくなります。それだけ電子マネーが利便性に優れていて、スムーズに決済が行えるからではないでしょうか。電子マネーを利用したことがない人は、ぜひ電子マネーを使ってみてください。
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。