個人事業主とは、個人で事業を営む人のこと
個人事業主は法人を設立せず、個人で事業を営んでいる人をさす言葉です。
個人事業主になるために、特別な資格や経験は必要ありません。一般的には、事業を開始する際に税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」(以下、開業届)を提出しますが、開業届は提出しなかった場合でも罰則はありません。そのため、届け出をしていなくても、個人で継続的に事業を行っていれば実質的に個人事業主と見なされます。
個人事業主とフリーランスの違い
個人事業主とフリーランスの違いは、個人事業主が税法上の区分であるのに対し、フリーランスは働き方を表す言葉である点です。
前述のとおり個人事業主は事業を行う個人をさし、事業を開始した際には、開業届を税務署に提出することが所得税法第229条で定められています。
開業届を提出することで、その個人は税法上、個人事業主に分類され、税務署から納税関係の書類が届くようになります。また、開業届の提出時に屋号(店舗の名前など)を記載しておくと、屋号付きの銀行口座を開設することが可能です。
一方で、フリーランスは、法令上の明確な定義がある用語ではなく、働き方を表す言葉です。
定義はさまざまですが、一般的には、特定の企業や団体に所属せず、個人で業務委託などの形で仕事を請け負う人をさします。
なお、厚生労働省「フリーランスとしてあんしんして働ける環境を 整備するためのガイドライン」では、「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」と定義されています。そのため、1人で事業を行う個人事業主もフリーランスといえます。
※参照:厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
個人事業主と会社員の違い
個人事業主と会社員の大きな違いは、「会社に雇用されているかどうか」という点です。
主な違いは下記のとおりです。詳しく見ていきましょう。
<個人事業主と会社員の違い>
働き方の違い
個人事業主は、会社などの組織に雇用されず、自ら独立して事業を営んでいます。働き方は比較的自由度が高く、自身の裁量で業務内容や働く時間を決めることができますが、業務委託契約などにもとづき、発注者から一定の指示や条件を受けることもあります。
一方で、会社員は会社に雇用され、就業規則や業務上の指示に従って働きます。
収入の仕組みの違い
個人事業主は、売上から必要経費を差し引いた金額を利益として得ますが、会社員は会社から給与を受取ります。
税法上も、個人事業主は「事業所得」・「不動産所得」・「山林所得」、会社員は「給与所得」と、所得の種類が区別されています。
社会保険・税金の違い
個人事業主は、原則として会社員のように勤務先の健康保険や厚生年金保険には加入せず、自ら国民健康保険や国民年金に加入する必要があります。また、雇用関係がないため、雇用保険の対象にもなりません。
税金に関しても、会社員は給与からの天引きや年末調整などにより会社が手続きを行いますが、個人事業主は自ら所得や税額を計算し、確定申告を行う必要があります。
個人事業主と法人の違い
個人事業主と法人ではどのような違いがあるのでしょうか。どちらも「事業者」という意味では共通していますが、両者には下記のとおり、さまざまな違いがあります。
■個人事業主と法人の違い

下記について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
<個人事業主と法人の違い>
設立方法
個人事業主は、法人のような設立登記を行う必要がなく、比較的簡単に事業を開始できます。事業開始にあたっては税務署へ開業届を提出します。
一方、法人を設立するためには多くの手続きが必要です。法人には株式会社や合同会社などがありますが、ここでは株式会社の設立について解説します。
<株式会社の設立方法>
1. 設立準備
株式会社を設立するためには、まず会社概要を決定し、会社の基本的なルールとなる定款を作成します。次に、作成した定款を公証役場で認証してもらい、資本金を払い込み、登記申請書類を作成します。
このときに印鑑の登録も行うため、法人印や銀行印、角印などをあらかじめ用意しておきましょう。
2.設立手続き
作成した登記申請書類を法務局に提出し、登記を行うことで、株式会社の設立ができます。続いて、法人の銀行口座を開設し、税務署などに「法人設立届出書」を提出すれば、法人登記に関する一連の手続きが完了します。
廃業方法
事業を終了することを一般的に「廃業」といいます。
個人事業主の場合は、事業をやめた時点で廃業となり、税務署へ廃業届を提出してその旨を届け出ます。
一方、法人の場合は、解散および清算といった複数の手続きを経る必要があります。
株式会社の主な流れは下記のとおりです。
<株式会社の廃業方法>
1. 解散手続き
株式会社を廃業する場合は、まず株主総会で廃業を決議し、併せて廃業に伴う清算という職務を担う清算人を選任するのが一般的です。決議後、従業員などに対して廃業する旨を告知し、法務局で解散登記と清算人選任登記を行います。
その後、税務署に「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」、年金事務所に「適用事業所全喪失届」などを提出します。
債務がある場合は、債権者に向けて官報で株式会社の廃業の公告も必要です。
続いて、株式会社解散時の決算書類を作成し、株主総会で承認された後、解散確定申告を行い、解散手続きが完了します。
2. 清算手続き
株式会社が解散したら、資産・負債の決済手続きに入ります。債権の回収や残余財産の分配を行い、株主総会で決算報告書の承認を得た後、法務局で清算結了登記を行います。
最後に、清算確定申告を行い、税務署などに清算結了の届け出を行えば、株式会社の廃業手続きは完了です。
税金
個人事業主と法人では、納める税金の種類や仕組みが異なります。
個人事業主は、所得に応じて所得税と住民税を納めますが、一定の条件を満たす場合には消費税と個人事業税が課されることがあります。個人事業税は、対象となる業種で一定以上の所得がある場合に課される地方税で、所得税の確定申告を行うことで申告したものとみなされ、別途申告する必要はありません。
一方、法人の場合は、個人事業主の所得税にあたるものとして法人税が課されます。そのほか、法人が納める税金には、法人住民税や法人事業税、消費税などがあります。
なお、消費税や償却資産税(固定資産税の一種)などは、個人事業主と法人のいずれにも課される可能性がある税金です。
自営業者の税金については、下記の記事をご覧ください。
自営業者が納める税金はいくら?種類や節税対策を解説
申告
個人事業主・法人を問わず、税務申告は確定申告によって行いますが、必要な書類や手続きが異なります。
個人事業主は、「確定申告書」に加え、白色申告であれば「収支内訳表」、税制優遇措置のある青色申告であれば「所得税青色申告決算書」も必要です。そのほか本人確認書類や控除証明書などを、定められた期日までに税務署に提出します。
法人が法人税の確定申告を行う際は、貸借対照表や損益計算書といった決算書が必要になりますが、必要な書類は多岐にわたり、企業によっても提出書類が変わります。また、税金の種類によって申告先が異なるので、注意しましょう。
なお、個人事業主と法人のいずれも、上記に加えて消費税の申告書が必要ですが、免税事業者の場合は不要です。
社会保険関連
社会保険関連についても、個人事業主と法人では違いがあります。個人事業主であっても、従業員の有無や人数、業種によっては社会保険に加入しなければならない場合があるため、注意が必要です。
・加入する保険の違い
「1人で事業を行う個人事業主」は国民健康保険と国民年金保険に加入しますが、「法人」または「条件を満たす個人事業主」は、健康保険、厚生年金保険、労働保険(労災保険と雇用保険)などへの加入が求められます。
個人事業主で健康保険と厚生年金保険への加入義務が生じるのは、従業員を5人以上雇い、かつ法律で定められている適用業種に該当する場合です。
適用外の業種であっても、従業員数が5人以上で、従業員の半数以上の同意があった場合は、任意で社会保険への加入が可能です。
対象となる従業員は、雇用期間や1週間の労働時間数、月額賃金などを基準に判断されます。
・労働保険の扱いの違い
労災保険と雇用保険は、個人事業主・法人を問わず、従業員を1人でも雇っていれば原則として加入義務があります。ただし、個人事業主本人は雇用保険には加入できませんが、労災保険については特別加入制度により加入できる場合があります。
・保険料の負担額の違い
社会保険は、健康保険と厚生年金保険は雇用主側(個人事業主や法人)と従業員が50%ずつ負担します。労災保険は雇用主が全額負担し、雇用保険は雇用主と従業員がそれぞれ所定の割合を負担します。
健康保険料と厚生年金保険料は雇用主の負担が大きいため、従業員を雇用する際はあらかじめ資金計画を立てることが大切です。
個人事業主のメリット
個人事業主は開業手続きが簡単で、柔軟な働き方ができる点が大きな特徴です。特に、事業規模が小さいうちや収入が安定していない段階では、法人よりも個人事業主のほうが負担を抑えやすいため、これから独立を考えている人にとってはじめやすい選択肢といえるでしょう。

ライフスタイルに合わせて自由な働き方ができる
個人事業主は会社などの就業規則に縛られないため、働く時間や場所を自分で自由に決められます。
自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができる点が大きなメリットです。
開業・廃業の手続きが簡単で、費用もかからない
法人を設立する場合は、定款の作成や登記など複数の手続きが必要になりますが、個人事業主であれば税務署に開業届を提出するだけで開業できるメリットがあります。費用もかからないため、初期コストを抑えて事業をはじめられます。
また、廃業する場合も同様に、廃業届を提出するだけで手続きが完了するため、事業の開始・終了ともにハードルが低い点が特徴です。
所得額によっては法人より税負担を抑えられる
個人事業主は下記のように所得額に応じて段階的に税率が上がる仕組みですが、所得が一定額までであれば、法人税率(最大税率は23.2%)よりも低い税率が適用されるメリットもあります。

そのため、事業規模が小さい段階では、法人よりも個人事業主のほうが税負担を抑えられるケースがあります。さらに、青色申告を利用すれば最大65万円の特別控除が受けられるため、課税所得を減らし、節税につなげることも可能です。
※参照:国税庁「No.2260 所得税の税率」(2026年4月現在)
※参照:国税庁「No.5759 法人税の税率」(2026年4月現在)
※参照:国税庁「No.2072 青色申告特別控除」(2026年4月現在)
経費計上ができる
事業に関連する支出は、原則として経費として計上できることも個人事業主のメリットです。
たとえば、仕入れ費用や消耗品費、交通費、打ち合わせの飲食費などは基本的に経費に該当します。
さらに、自宅の一部を事務所として使用している場合は、家賃や光熱費の一部を経費にできる場合もあり、税負担の軽減につながります。
個人事業主のデメリット
個人事業主は自由度の高い働き方ができる一方で、収入や社会保障、信用面などにおいて注意すべき点もあります。ここでは、個人事業主として働く上で知っておきたい主なデメリットについて解説します。
<個人事業主のデメリット>
収入が不安定になる可能性がある
個人事業主は会社員のように毎月一定の給与が支払われるわけではなく、売上によって収入が変動するといったデメリットがあります。そのため、受注が減少した場合には収入も減り、生活や心身に影響が出る可能性があります。
安定した収入を得るためには、複数の収入源を確保するなどの工夫が必要です。
事業収入が増えるにつれて税負担が大きくなる
個人事業主の所得税は累進課税のため、所得が増えるほど税率も高くなるデメリットもあります。所得税率は最大45%で、住民税や国民健康保険料も所得に応じて増加するため、収益が大きくなるほど負担が増える点に注意が必要です。
法人税の最大税率は23.2%なので、一定以上の所得がある場合は、法人化を検討するのもひとつの選択肢です。
※参照:国税庁「No.2260 所得税の税率」(2026年4月現在)
※参照:国税庁「No.5759 法人税の税率」(2026年4月現在)
取引先や金融機関などに過小評価されることがある
個人事業主は法人と比べて社会的信用が低く見られる場合があり、取引先によっては契約を制限されるデメリットがあります。また、金融機関からの融資や住宅ローンの審査でも、不利になるケースがあるでしょう。
ただし、事業実績を積み重ねることで信用力は徐々に高めることが可能です。
個人事業主の電子決済導入については、下記の記事をご覧ください。
個人事業主が電子決済を導入するメリット・デメリットや種類を解説
- キャッシュレス
- QRコード決済
- スマホ決済
- 個人事業主
クレジットカード決済については、下記の記事をご覧ください。
クレジットカード決済とは?仕組みや導入方法、メリットを解説
社会保険に加入できない
個人事業主のデメリットとして、会社員のように社会保険(健康保険や厚生年金)と労働保険(労災保険・雇用保険)に加入できないため、自分で国民健康保険と国民年金に加入する必要があります。
会社員の場合、健康保険・厚生年金保険の保険料は会社と折半されますが、国民健康保険は保険料を全額自己負担しなければなりません。さらに、国民健康保険は扶養の制度がないため、家族が多いほど保険料の負担が増える点にも注意が必要です。
また、国民健康保険には傷病手当金や出産手当金がないため、病気や出産などで働けなくなった場合の保障がないことも知っておきましょう。
法人のメリット・デメリット
法人の最大のメリットは、取引先などに対する信用力が高いことです。
また、事業が成長して収益が大きくなった場合、個人事業主の所得税よりも法人税率の方が低くなることがあるので、税負担の軽減が期待できます。
そのため、ある程度の事業規模を想定している場合は、最初から法人の設立を検討するとよいでしょう。
デメリットは、設立と廃業に手間がかかることと、社会保険料などの負担があることです。社会保険料に関しては、1人で事業を行っている場合は国民健康保険・国民年金保険と比べて負担が低くなることもありますが、従業員を雇う場合は負担が大きくなります。
また、社会保険料は継続的な支出となるため、注意が必要です。
個人事業主になるための開業届の出し方と準備
個人事業主として事業をはじめる場合は、前述のとおり納税地を管轄する税務署に開業届を提出するだけです。
2026年1月1日以降の開業については、提出期限は事業を開始した日の属する年分の確定申告期限(原則として開業翌年の3月15日。土日祝日の場合は翌平日)です。
国税庁の「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」からフォーマットをダウンロードできます。
節税効果が高い青色申告を行う場合は、事業を開始してから原則2か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があるため、開業届と同時に提出すると手間が省けるでしょう。
これだけで個人事業主としてスタートできますが、そのほかに印鑑と銀行口座を準備しておくことをおすすめします。個人事業主として利用する印鑑は、これまで個人としてつかっていた印鑑を流用することもできますが、紛失のリスクや従業員に貸し出す場合を考えると、事業用として別途用意する方がよいでしょう。
銀行口座についても、開業届などを銀行に提出することで屋号付きの口座にできる銀行もあります。顧客からの信用を高めるためにも、これまで個人としてつかっていた口座とわけるためにも、事業用の口座を新たに開設することをおすすめします。
個人事業主が申請できる補助金・助成金
個人事業主としての開業にあたり、資金面で不安を抱える人もいるかもしれません。そのような場合は、補助金や助成金を活用するのもひとつの方法です。ここからは、個人事業主が申請できる補助金・助成金を紹介します。
なお、補助金・助成金の情報は変更される場合があるため、申請前には必ず各制度の公式サイトや窓口で最新情報をご確認ください。
補助金
補助金とは、国や自治体が新規事業や起業、研究開発などの取組みをサポートするために、資金の一部を支給する制度です。融資とは違い、原則として返済の必要はありません。ただし、対象者や要件、採択件数、金額が定められているものが多く、申請したからといって必ずしも受給できるとは限らない点に注意が必要です。
・小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が取組む販路開拓などにかかる経費の一部を補助し、その生産性向上と持続的発展を図ることを目的とした補助金制度です。申請先は全国の商工会・商工会議所で、「一般型 通常枠」「創業型」などの申請枠があります(2026年4月現在)。
小規模事業者持続化補助金については、下記のページをご覧ください。
小規模事業者持続化補助金
・ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金
ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金は、中小企業・小規模事業者が、生産性向上や持続的な賃上げ向けた、新製品・新サービスの開発や海外需要開拓に必要な設備投資などを支援する国の補助金です。通年で公募が行われています。
ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金については、下記のページをご覧ください。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金総合サイト
・デジタル化・AI導入補助金
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者のITツール導入支援を目的とした国の補助金です。補助対象となる経費や補助額、補助率によって複数の枠に分かれており、「通常枠」「インボイス枠(インボイス対応類型)」「インボイス枠(電子取引類型)」「セキュリティ対策推進枠」「複数者連携デジタル化・AI導入枠」の5枠があります(2026年4月現在)。
デジタル化・AI導入補助金については、下記のページをご覧ください。
デジタル化・AI導入補助金2026
・自治体による補助金
自治体によっては、個人事業主や中小企業を対象に、独自の補助金・助成金制度を設けていることがあります。たとえば、東京都では、都内での創業を計画している個人や、創業後5年未満の中小企業者のうち一定の要件を満たす場合に申請できる「創業助成事業」があります。申込み可能なものがないか、各自治体のWebサイトなどでチェックしてみましょう。
助成金
助成金は、労働環境の改善や、人材育成、生産性向上のための設備投資などを支援することが目的です。助成金も、補助金と同様に、原則として返済の必要はありません。助成金は、定められた要件を満たせば受給できる可能性が高いでしょう。
・雇用調整助成金
雇用調整助成金は、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員の雇用を維持するために、一時的に雇用調整をした場合の費用を助成する制度です。
たとえば、従業員に休業手当を支払う場合や、従業員を出向させて雇用を維持した場合などに、その費用の一部が助成されます。
雇用調整助成金については、下記のページをご覧ください。
雇用調整助成金
・キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、派遣労働者や有期労働者、短時間労働者など非正規雇用労働者のキャリアアップを促進するため施策を行った場合に受給できる助成金制度です。判定条件はかなり細かく設定されているため、要項をしっかりと確認しておきましょう。
キャリアアップ助成金については、下記のページをご覧ください。
キャリアアップ助成金
個人事業主として事業をはじめるための手続き
個人事業主として事業をはじめるには、何をすればいいのでしょうか。実際に事業をはじめるためにいくつかの手続きや作業があります。主な手続きや作業は下記のとおりです。
<個人事業主として事業をはじめるための手続き>
1. 各種届出・手続きを行う
2. 国民健康保険と国民年金保険に切り替える手続きを行う
3. 必要に応じて事務関連の作業を行う
4. 確定申告を行う
1. 各種届出・手続きを行う
まずは事業をはじめた日の属する年分の確定申告期限までに、税務署へ開業届を提出します。確定申告で青色申告を選択したい場合は、事業を開始してから原則2か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」も提出します。
また、業種によっては、許認可の手続きをしないと営業ができません。たとえば、飲食業なら保健所、建設業なら都道府県庁への許認可申請が必要です。
そのほか、従業員を雇用する場合は、「給与支払事務所等の開設・移転・廃業届出書」を税務署に提出し、労働基準監督署やハローワークで労災保険に関する手続きを行います。業種や事業形態によって必要な手続きが変わってくるので、漏れのないようにチェックしておきましょう。
2. 国民健康保険と国民年金保険に切り替える手続きを行う
会社を退職して個人事業主になる場合は、健康保険や厚生年金保険から、国民健康保険と国民年金保険に切り替える手続きを行います。市区町村役場の窓口で手続きをしましょう。
3. 必要に応じて事務関連の作業を行う
個人事業主になると、事業にかかわる事務作業はすべて自分で行わなければなりません。事務作業のなかでも重要なのが、お金の管理です。売上や仕入れ、経費などをきちんと帳簿に記録するために、開業段階から準備を整えておくことをおすすめします。
特に、店舗を開く場合などは、日々の売上管理が必要不可欠です。売上管理の手間を軽減するために、キャッシュレス決済の導入を検討するのもひとつの方法です。
4. 確定申告を行う
個人事業主は、毎年1月1日から12月31日までの1年間の収支をまとめて納めるべき所得税額を計算し、税務署へ確定申告を行います。確定申告の期限は、原則として3月15日(土日祝日の場合は翌平日)です。申告と納税の期限は同じなので注意しましょう。
個人事業主としておすすめの仕事は?
個人事業主としてビジネスをはじめる際、どのような職種があるのか気になる人もいるでしょう。個人事業主におすすめの職種をご紹介します。
<個人事業主としておすすめの仕事の例>
士業
専門的な知識と国家資格があれば、税理士や社会保険労務士などの士業を事業として行えます。リモート環境を駆使すれば、自宅からほとんど出ずに仕事を行うことも可能です。
フォトグラファー
写真撮影が得意な人は、フォトグラファーとして独立する方法もあります。
現地に出張して撮影する場合や、商品や人物などをスタジオで撮影する場合などがあり、撮影後の写真データの加工なども行います。
駐車場経営
つかっていない土地がある場合は、駐車場として貸し出すのもよいでしょう。
月極駐車場として貸し出す方法や、コインパーキングとして不特定多数の人に貸し出す方法などがありますが、条件によっては届け出が必要になる場合もあるため、注意が必要です。
ネットショッピングでの小売業
アクセサリーや小物などの製作が得意な人は、作品をネットショップで販売するのもよいでしょう。
決済方法や配送方法を考慮する必要がありますが、趣味を仕事にしやすい職業といえます。ネットショップは自身で構築するほか、ネットショップサービスを利用することもできます。
ECサイトで導入すべき決済方法については、下記の記事をご覧ください。
ECサイトで導入すべき決済方法は?種類や選び方を詳しく解説
飲食業
飲食業には、カフェやレストラン、居酒屋などあらゆるジャンルの選択肢があります。
ただし、飲食店の開業にはさまざまな許認可が必要なほか、店舗や設備なども用意しなければならないため初期費用が必要になります。
飲食店の開業については、下記の記事をご覧ください。
飲食店の開業に必要な準備や流れとは?開業資金や必要な資格を解説
飲食店におすすめのレジについては、下記の記事をご覧ください。
飲食店におすすめのレジは?種類や機能、業態別のレジの選び方をご紹介
個人事業主になったらキャッシュレス決済の導入も検討しよう
最近では働き方の多様化により、個人事業主として働くことを選択する人も増えてきました。個人事業主になると、事業にかかわるすべての作業を自分で行うことになります。特に、日々の売上管理には大きな労力がかかってしまいます。業務効率化をめざすなら、キャッシュレス決済の導入がおすすめです。
開業に合わせてキャッシュレス決済を導入するなら、d払いがおすすめです。
d払いなら、1億人を超えるdポイントクラブ会員に店舗の存在をアピールでき、集客・売上アップが見込めるでしょう。
個人事業主として、キャッシュレス決済の導入をお考えの場合は、ぜひ、d払いをご検討ください。
※本記事は、2026年6月現在の法令・税制にもとづいて作成しています。制度内容は変更される場合があります。