シェアする
Twitterでシェア Facebookでシェア

公務員は最強のツール 持続可能なまちづくりを神戸から世界へ

神戸市役所職員 秋田 大介

3持続可能なまちづくりのために全力で生き抜く

2019年4月、企画調整局つなぐ課の特命課長という職に就きました。
街中の社会課題を解決するため、行政の部署や民間企業、NPOなどの力をつないでチームや仕組みをコーディネートするのが主な業務です。

またNPOの立ち上げに関わり、副理事長も務めています。
理事長は事故で半身不随になった男性で、地元神戸にある須磨の海で障がいがある人もない人も一緒に楽しめる海水浴をしたいという思いを持っていました。
その思いを実現するため、行政を知る立場としてサポートをし、市民を巻き込んでプロジェクトを立ち上げました。
たくさんの人の協力があって、彼の思いはどんどん実現していっています。

水陸両用車椅子のヒッポキャンプを使っての海水浴

水陸両用車椅子のヒッポキャンプを使っての海水浴

NPOのメンバーと秋田さん

NPOのメンバーと秋田さん

公務員の立場から離れ、個人としてアートプロジェクトも展開しています。
役所から許可をとり、神戸市役所の庁舎の壁にミューラルアート(壁画)を描きます。
アートは心の豊かさを育む上で、まちづくりに必須だと思っています。
しかし、日本ではきちんと報酬を得て活動しているアーティストが少ないのが現状。
一方海外ではアートに投資する文化ができていて、アートの価値が確立されています。
日本でアーティストが生活できるような支援もしていきたいですね。

今後は神戸だけでなく、世界に目を向けて持続可能なまちづくりに取り組みたいと思っています。
中学2年のときにニュートンの特集を見てから、持続可能なまちづくりをすることを常に軸に据え、活動してきました。
当時は子どもを作るのがイヤだと思いましたが、今は結婚して息子が二人います。
私は、自分たちの世代が苦労してでも、将来の世代にツケを回さない社会にしたいです。
そのためには全力で、持続可能なまちづくりに取り組みます。

公務員は基本的に、今いる市民のために汗を流します。
それはそれで間違っていないのですが、これからの時代、公務員は「未来の市民」つまり、これから生まれてくる子どもたちに向けたまちづくりもしていく必要があると思います。
それが結果的に持続可能なまちづくりにつながっていくと思います。

私にとって公務員はツールだと思っていて、神戸のまちづくりを進めるという点で神戸市職員という立場は最強のツールだと思っています。
今は神戸のまちづくりに尽力していますが、ツールと言っている以上、どこかでその公務員というツールは使えなくなると思います。
年齢とともに役職もあがっていて、実行役から管理役に役割が変わりつつあります。
自分は実行役でありたい、管理には正直、向いてないと思うんです。
自分の活動のために、公務員以外の新しいツールを取りに行かないといけない時期が近付いているのかもしれませんね。

私の座右の銘は「人生、太く濃く生きて、長かったらもうけもん」です。
細く生きても長い保証はないので、一日を全力で生きぬく。
長く生きられたらラッキーなつもりで、これからも持続可能なまちづくりをしていくために人生を全力で生き抜いていこうと思います。

1 2 3
この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
ご協力ありがとうございました
シェアする
Twitterでシェア Facebookでシェア

マイマガジン

旬な情報をお届け!随時、新規ジャンル拡充中!