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就活に失敗したと嘆く暇はない。
キャリアカウンセラーに聞く後悔しない考え方
【株式会社UZUZ専務取締役・川畑翔太郎】 <前編>

目次
  1. 就活に失敗しても人生終了ではない!川畑さんのこれまでのキャリアは?
  2. 就活に「失敗した」と思った瞬間は?
  3. 就活に失敗した原因は?就活浪人は考えなかった?
  4. 就活に失敗したと思っても、後悔しないためにやるべきことは?

人はどのようにして人生の道を選択し、壁を乗り越え進むのか。各界で活躍する方の人生ストーリーから紐解きます。今回は、キャリアカウンセラーを務める川畑翔太郎さんにインタビュー。

。ご自身の就活やキャリアカウンセリングの経験から、就活が失敗した、やりたいことが見つからないなどの悩みを抱えている人たちへのアドバイスをいただきました。

1就活に失敗しても人生終了ではない!川畑さんのこれまでのキャリアは?

川畑さんのお仕事について教えてください。

第二新卒・既卒・フリーター向け就職/転職サポートを手がける株式会社UZUZの専務取締役を務めています。
創業当初から、キャリアカウンセラーとしてキャリアコーチングや企業ブランディングを担当しています。
累計で2,000名以上の方々の就業サポートに携わりました。

最近では、IT教育事業である「ウズウズカレッジ」の統括や法人向けのIT研修、自治体向けの研修やキャリア支援など、サービス開発も進めています。

これまでのキャリアを教えてください。

いわゆる「落ちこぼれ」でしたね。
就活もボロボロでしたし、その後もぱっとしませんでした。

九州大学で機械航空工学を専攻し、就活ではまったく準備をしないままテレビ局や広告代理店を片っ端から受けたものの全敗。
結局、大学の推薦制度を活用して、住宅設備メーカーに入社しました。

技術職として商品開発に携わりましたが、3年目に製造部門に異動に。
出世コースといわれる道からは外れ、自分のキャリアは終わったなと思いましたね。
そんなとき、高校時代からの友人でありUZUZ創業者の今村から「一緒に働こう」と誘われ、これはチャンスだと直感し、すぐに転職しました。

2011年にUZUZに入社してからは、怒濤の日々でした。
UZUZは、第二新卒・既卒・フリーターといった就職に苦労している20代向けの転職サービスを提供する会社です。
営業や接客に苦手意識を持っていて、就活もきちんとやっていなかった自分からすると、キャリアカウンセラーは考えたこともない仕事でした。

創業当初は私も含めて3人。
なんとか「お荷物」状態から抜け出せるよう、毎朝5時に起きて出勤し、分からないことがあれば徹底的に調べてフィードバックをもらう毎日を過ごしました。
成果を出すことの重要性など、ビジネスマンとして重要な数々のことを学びました。

その後は会社の規模も拡大し、マネジメントや育成も担当。
また、キャリアカウンセリングだけでなく、サービスブランディング、コーポレートサイトを中心とした外部向けのクリエイティブや、SNSや寄稿記事での情報発信などのブランディングの仕事も担当するようになりました。

2就活に「失敗した」と思った瞬間は?

就活では、テレビ局や広告代理店を受けて惨敗したとのこと。
どのように就活を進めていたのでしょうか?

そもそも、就活の準備を全くしていませんでしたね。
とりあえず手に取ってみた就活ノウハウ本の「好きなことを仕事にしよう」という言葉を鵜呑みに。
映画やマンガが好きだったので、就活解禁と同時に広告代理店やテレビ局を受けました。
しかし、すべて落ちました。
福岡県に住んでいたため、面接会場である東京や大阪に行く資金がすぐに尽きて、エントリーしたけれど行けなかった会社もありました。

そうこうしているうちに、求人自体もなくなって。
とりあえずどこかで働かなければと、大学のキャリアセンターに。
そこで推薦枠があると知り、専攻分野を活かした就職に切り替えました。
特に業種や職種は意識しませんでしたが、専攻している機械工学の会社だと男性ばかりだと知って、もう少し女性の多い会社がいいと思い、住宅設備メーカーを受けました。

就活で「失敗した」と感じた瞬間は?

大きく2つあったと思っています。

1つ目は、まったく方向性を考えずに「好きなことを仕事に」と、やみくもにエントリーして、就活資金が尽きてしまったこと。

2つ目は、住宅設備メーカーの最終面接で失言したときです。
最終面接で「ほかにどんな会社を受けているの?」と聞かれたとき、すでに落ちている広告代理店やテレビ局の名前を挙げてしまいました。
「この人、メーカーへの志望度低いでしょ。滑り止めでうち受けたんだろうな」と思われてしまい、その会社は落ちてしまいました。

3就活に失敗した原因は?就活浪人は考えなかった?

今から振り返って、就活失敗の要因はどこにあると分析しますか?

準備不足に尽きると思います。
大学生活は合コンやイベントなどで遊んでばかり。
就活もとりあえず数を受けて、どこか当たれば良いと考えていました。

そもそも、映画やマンガが好きだからという理由で広告代理店やテレビ局を受けていたため、正直、仕事の具体的なイメージもできていなかったですし、熱意もそこまでなかったと思います。
本当に好きなことがあって、それを仕事にしたかったら、就活前から努力しているし、それなりの行動をします。
そういった準備をしてないのに、就活始まったら急に「好きなことを仕事に」なんて言って動き出したことが失敗の根本原因でした。

もっと早いうちから情報収集をして、アピールできる実績や得意なことを準備する時間を取るべきでした。

広告代理店やテレビ局に落ちたとき、就活浪人は考えなかったのでしょうか?
どのように失敗から立ち直ったのでしょうか?

就活浪人して目指すほど、その仕事をしたいとは思えなかったのでしませんでした。
落ちたときも、挫折というより、「そりゃ受からんよな」とあっさり受け入れちゃいました。
僕の性格なんですが、あまり悩みすぎることがなく、「まあなるようになるわな」と思うタイプで。
結構すぐに気持ちを切り替えて、新卒一社目の仕事はちゃんと生活できたらどの会社でもいい。
そこでがんばればいいと思っていました。

4就活に失敗したと思っても、後悔しないためにやるべきことは?

就活で失敗したと感じている学生の人は多いと思います。
何かアドバイスはありますか?

少し酷な言い方になりますが、失敗して落ち込んでいる時間がもったいない。
新卒の場合、落ち込んでいるうちに就活は終わってしまいます。
落ち込みながらでもいいので、すぐにほかの会社にエントリーすべきです。
100点はハナから諦めて、60~70点くらいの就職を狙うべきです。
内定一つくらいもらってから、もっといいところにチャレンジすることだってできますし。

「就活浪人」について賛成ですか?反対ですか?

基本的には反対です。
20代の1年ってすごく可能性に満ちていて、何でもできると思っています。
その1年を「就職のための活動だけ」に使ってしまうのはもったいない。
同じ1年を過ごすのであれば、働きながらお金を稼いで、働く経験を積んだ方がいいと僕は考えています。

そもそも1年浪人して、もう1回同じ会社にチャレンジしたところで、入社できる確証はありません。
僕自身がもし人事として就職浪人している学生を面接したら、「就職のために1年浪人しちゃったんだ。もったいない時間の使い方をする人なのだな」と感じてしまいます。
1年浪人した学生と1年社会人経験のある第二新卒であれば、基本的に第二新卒の方が高く評価されるはずです。

特に学歴などの学生時代のアピール材料に自信がない人は、「業務経験」や「実績」で勝負するべきです。
当たり前ですが、採用市場においては「テストのできる人」よりも、「仕事のできる人」が求められます。
新卒の就活だけは職歴がないので、学歴で判断しているにすぎません。
むしろ30代40代になったら、学歴に価値なんてありません。
今のあなたは「何ができるのか」「どのような実績をあげたのか」が重視されるようになります。

では、まずは働いてみることが大事なんですね。

その通りです。
就活で失敗したと思っても、くよくよせず、自分が入ることのできる会社(環境)で努力して実績を積み上げてみてください。
どの会社からも求められる人材になれますよ。

<後編はこちら

※掲載している情報は、記事執筆時点(2022年7月)のものです

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ご協力ありがとうございました
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