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「労働時間=貢献度」ってホント?
社外のコミュニティに教わった新しい価値観
【秘書/コミュニティディレクター・千葉憲子】

目次
  1. このままじゃ未来の働き方に対応できない
  2. コミュニティで人ってこんなに変わるんだ
  3. コミュニティの中からたくさんの化学反応を生む

人はどのようにして大切にしたい価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか。各界で活躍する方の人生ストーリーから紐解きます。今回は、株式会社ガイアックスでコミュニティディレクターとして働く千葉憲子さんをご紹介。

産休中に読んだ一冊の本に衝撃を受け、自分の働き方に危機感を覚えた千葉さん。復職してから、働いた時間で会社への貢献度をはかる日本企業的な働き方に疑問を感じ、社外の人たちの考えを知りたいと社会人コミュニティに参加しました。そこで起きた千葉さんの心境の変化とは。お話を伺いました。

1このままじゃ未来の働き方に対応できない

大学は理工学部で応用化学を学び、卒業後は専門商社に就職。
工場のラインを管理するシステムのシステムエンジニアとして働き始めました。
仕事がとにかく大好きで四六時中、働いていましたね。
私が担当していた大型の工場は地方都市にあるケースが多く、よく全国各地に出張に行っていました。

仕事をバリバリこなす一方で、早めに子どもを2人産みたいと思っていました。
私は弟がいて仲が良かったので、1人よりは2人がいいなと思ったんです。

母親をはじめとした親族の女性たちは、子どもを産んだ後に復職して定年まで働いていました。
そんな姿を見ていたので、子どもを産んで復職してキャリアを築くことに違和感はありませんでした。

入社して5年後に結婚し、産休に入りました。
産休中はあらゆるジャンルの本を読みあさりました。
仕事をしないことへの焦りもあって、知見を広めたいと思っていたんです。

いろいろな本を読む中で、リンダ・グラットンの『ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>』に出会いました。
本では「今後の働き方はどれだけの人とつながっていて、その人たちとどれだけ新しいことができるかが大切だ」と書かれていて、仕事のスキルだけではなく、人との関係の重要性にも触れられていました。

衝撃を受けました。
私は入社からずっとバリバリ仕事をして会社での人間関係は良好でしたが、社外の人間関係をほとんど築いていませんでした。
仕事と趣味を完全に切り分けて生活していたので、このままだと未来の働き方に対応できない、まずいなと思いましたね。
会社員としてステップアップすれば組織人としての価値は上がるけど、社会人としての価値が上がらないかもしれない。
危機感を持つようになりました。

2コミュニティで人ってこんなに変わるんだ

産休中に続けて子どもを2人産み、2年半の産休を経て復職、別の部署に異動しました。
前の部署は出張が多く、仕事と子育てとの両立は難しいと思ったからです。

新しい業務は、企業向けのテレビ会議システムの営業担当でした。
遠隔で会議ができれば、働く人の移動の手間を省き、働き方改革にもつながるという思いを持って、たくさんの営業をこなしましたね。

テレビ会議システムを営業していた頃の、研究会のメンバー

テレビ会議システムを営業していた頃の、研究会のメンバー

復職してからは、子どもを保育園に送り迎えするため、通常8時間勤務のところ7時間の時短勤務にしてもらいました。
時短勤務になってから、成果ではなく勤務時間で報酬が変わってしまう、日本特有の仕組みに疑問を感じるようになりました。
なぜ、どんな成果を出したかよりも、どれだけ長く働いたかが評価されるのか。
日本的な企業風土の会社で働くことにだんだんと違和感を覚えるようになりました。

社外の人たちはどんな考えを持って働いているんだろうと、「Team WAA!」という新しい働き方を考える社会人コミュニティに参加しました。
そこで会社を横断したコミュニティを初めて体験しました。

参加者たちの話を聞いていくと、日本的な企業風土の会社はたくさんあるんだと知りました。
社内の文化や風土を変えるために活動している人が、こんなにたくさんいるんだと驚きましたね。
このコミュニティに参加したら楽しそうだなと感じ、ボランティアとしてコミュニティ運営に関わることにしました。

コミュニティ運営は本当に楽しかったですね。
会社の中でモヤモヤを抱えている人たちが、コミュニティに入ったことをきっかけに、生き生きと社外の人と働き方の議論をするようになるんです。
社内を変えるために頑張る人、起業する人、転職する人。
人が変わっていくさまを間近で見られるのに喜びと幸せを感じましたね。
お互いを認め合い、意見を否定しない空間を作る。
コミュニティ運営は奥が深いと思いました。

社外コミュニティ「Team WAA!」

社外コミュニティ「Team WAA!」

コミュニティ運営を通じて、面白い人に会うのも好きだけど、面白い人同士がつながる場を作るのが好きなのだと気づきました。
もっと本格的にコミュニティの運営に携わりたいと、転職をすることにしました。

コミュニティやイベントスペースを運営している会社を調べるうちに、人と人をつなぎ、スタートアップの支援を通じて社会課題の解決を目指すガイアックスという会社に出会いました。

話を聞いてみると、働き方に驚きました。
成果さえ出せば、働く時間と場所は自由、週1回の出社でもいいし、復業も起業も自由だというんです。
こんな素敵な会社で働いてみたいと思い、2018年夏にガイアックスに転職しました。

3コミュニティの中からたくさんの化学反応を生む

現在はガイアックスで社長室に所属して秘書業務を行いながらコミュニティディレクターも兼務しています。

コミュニティディレクターとしては、ガイアックスと関わる人たちをつなぐためのコミュニティ運営の他、ガイアックスという「よく分からない会社」を分かりやすく知ってもらう活動をしています。

起業家やスタートアップ企業の経営者をゲストに迎え行ったピッチイベント「BLAZE」

起業家やスタートアップ企業の経営者をゲストに迎え行ったピッチイベント「BLAZE」

これからの会社には、コミュニティマネージャーが増えていくと思います。
会社のファンを増やし、ファン同士の交流を促すためには必要不可欠だからです。
コミュニティ運営は手間がかかります。
でも、コミュニティにいる人同士が化学反応を起こして、新しい何かが生まれていく楽しさに勝るものはありません。
今後は、他の会社のコミュニティマネージャーの育成も行っていきたいですね。

私は自分のキャリアを作る上で、ロールモデルになる人がいませんでした。
でも会社以外のコミュニティ「Team WAA!」に参加したことで人と人とをつなげる楽しさを知り、今のような自由な働き方ができるようになりました。
自由な働き方を実現するためには、いろいろな価値観を持った人に触れ、世の中には多くの仕事や働き方があるのを知ることが大切だと感じています。
自分の仕事や働き方、生き方を見直すきっかけとして、今いる場所と違ったコミュニティにも参加してみることをオススメします。

将来的にはスナックのママになるという夢があります。
今もお店を借りてスナックをやっていて、たくさんのお客さまに来ていただき、多くの交流が生まれています。
今後は、限られた時間だけではなく、いつも扉を全開にしてお客さまを待っている場所を作り、もっと多様な人の交流を生み出したいです。

これからもコミュニティの中からたくさんの化学反応を生んで、世の中に新しい価値を提供し続けていき、触媒みたいな存在になりたいですね。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2020年8月)のものです

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ご協力ありがとうございました
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