シェアする
Twitterでシェア Facebookでシェア

塾講師から保険営業マンに転職。
「歩くサッカー」で健康づくりもサポート
【保険営業マン/ウォーキングサッカークラブ運営・髙橋良輔】

目次
  1. 母校での教育実習
  2. 一人の人と一生涯のお付き合いを
  3. クラブを通じてコミュニティづくりを

人はどのようにして大切にしたい価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか。各界で活躍する方の人生ストーリーから紐解きます。今回は、保険会社の営業マンをしながら、ウォーキングサッカークラブを運営している髙橋良輔さんをご紹介。

人の生涯をサポートしたいと語る髙橋さんがウォーキングサッカークラブを立ち上げた理由とは。お話を伺いました。

1母校での教育実習

父親の仕事の都合で小学校を3回転校しました。
いわゆる幼なじみがいなくて、転校先のクラスで幼なじみ同士が仲良くしているのを見て、寂しい思いをしましたね。
小学5年生からはずっと北海道・札幌に住み、札幌市内の中学校と高校を卒業しました。

高校卒業後は東京の大学に進学。
せっかく東京の大学にまで行かせてくれるのだから、ただ卒業するのではなく何か形になるものを残したいと思い、教員免許が取得できる教職コースを履修することにしました。

3年生のとき、7週間の短期留学でフィジーに行き、何度か現地の孤児院を訪問しました。
初めて対面したときは、「この人だれ?」という顔をしていた子どもたちでしたが、つたない英語で交流を重ねていくうちに、子ども同士で僕を取り合うくらい、打ち解けてくれたんです。
子どもが小さければ小さいほど、大人の行動や言葉が与える影響は大きいと感じましたね。

迎えた就職活動、やりたいことがわからず大手企業を中心に受けていましたが、就職先が決まらないまま時間が経ち、大学4年生の5月になりました。
教職コースでは必ずこの時期に、1ヶ月の教育実習に行かなくてはなりません。
教育実習をしないと卒業単位が取得できないのです。
進んでいた企業の選考を辞退、いったん就職活動をストップし、卒業した札幌の高校へ教育実習に行きました。
実習では授業をする他に、放課後のサッカー部の活動や学校行事に参加しました。
生徒との信頼関係を築いていく素敵な仕事だと思いましたね。
教育実習を通して、教育に関わる仕事がしたいと考えるようになりました。

教育実習が終わった後、「子どもの教育に関わる仕事」を軸に、就職先を探し始めました。
どの年代の子どもたちに関わりたいのか考えたときに、フィジーでの経験を思い出しました。
小さい子どもほど、教育者である大人が与える影響は大きい。
それは自分にとってやりがいになるのではと、小学生を対象にしようと決めました。

就職活動をする中で中学受験の学習塾の運営会社に募集枠を発見。
学習塾は比較的自分の意思で通う生徒が多いです。
「学びたい」という意欲のある子どもたちと信頼関係を築き、サポートができることに魅力を感じ、入社を決めました。

2一人の人と一生涯のお付き合いを

塾では小学4年生から6年生のクラスを中心に受け持ちました。
子どもたちは学習に意欲的で、教えれば教えるほど真綿が水を吸うように吸収してくれました。
成績が上がるたびに子どもも親御さんも喜んでくれるし、子どもが志望校に合格したときのうれしさは何物にも代えがたいものでしたね。

しかし、一生懸命やればやるほど、年数をかけて子どもたちや親御さんと信頼関係を築いた後、疎遠になってしまうのに違和感や寂しさを覚えました。
僕という人間を選んでもらったからには、一生その人と関わっていきたいと思ったんです。

人と一生の付き合いができる仕事ってなんだろうと考えたとき、頭に浮かんだのが保険の仕事でした。
その人に合ったライフプランを一緒に考えて商品を提案し、定期的に会って最適なプランを提案する。
この仕事なら生涯にわたって人付き合いができると思い、5年勤めた学習塾を辞めて保険会社の営業マンになりました。

営業経験もなく、異業界からの転職。
周りの営業マンがどんどん成績を上げていく中、なかなかアポが取れず焦ったこともありました。
でも少しずつお客さまにお会いできるようになりました。
わざわざ時間を取って、話を聞いてもらうありがたさを感じましたね。
だんだんと仕事にも慣れ、面白くなっていきました。
いろいろなお客さまと関わりを持ち、お話を親身になって聞く中で、もっと多くの人と関わりたいという思いが湧いてきました。

ある日、SNSの投稿で「ウォーキングサッカー」という競技を知りました。
普通のサッカーと違い、プレーヤーは走れない、選手同士の接触は禁止、相手がボールを持っていても奪ってはいけないなどの制約があります。
社会人になってからもフットサルは定期的にやっていたので、「少し退屈そうな競技だな」と感じました。

一方で、フットサルよりもケガのリスクが少ない競技だとも思いました。
保険に入れば、病気やケガをしたときに給付金を受け取れますが、ずっと健康でいられるかどうかはまた別の話です。
「使わなかった保険料を全額キャッシュバックする」という仕組みの医療保険やがん保険を取り扱っていますが、販売する際「ずっと健康でいられたらお金が戻ってきます」と説明するのにどこか無責任さを感じていたんです。
本当の意味でお客さまを守るには、健康づくりから取り組む必要があると思いました。

ウォーキングサッカーはサッカー経験や年齢、性別を問わず誰でもプレーができるので、お客さまや周りの方々の健康づくりをサポートできると思い、まず自分でウォーキングサッカーを体験してみました。
ケガのリスクが少ない上、楽しく、ある意味サッカーよりも奥が深いなと感じましたね。
幅広い層の健康づくりのサポートにつながると思い、ウォーキングサッカークラブの運営に携わるようになりました。

3クラブを通じてコミュニティづくりを

2019年、ウォーキングサッカークラブを立ち上げました。
自分の周りや仕事で知り合った方々の健康づくりのサポートのためにも毎月活動しています。

フットサルコートや運動施設での体験会の他、 都内の小学校で公開授業もさせていただきました。
2019年末には「一般社団法人 日本障がい者サッカー連盟」のイベントで、ウォーキングサッカーのブースを担当しました。

ウォーキングサッカーは性別や障がいの有無、サッカーの競技経験などを気にせず楽しめます。
仲間がいるほうが運動するのも楽しいし、長続きすると思います。

今後は参加者の満足度やイベントの質を向上させるためにも、フィットネス業界や医療業界など異業界とのコラボも展開していきたいです。

僕は、学生時代にサッカーを通じて大切な仲間ができました。
ウォーキングサッカーでは、より多様な人たちと関係性を築いていけると思っています。

ウォーキングサッカーでの健康づくりのサポートや、教育業界での経験を活かした相談や提案は、私だからこそできると考えています。
今後もお客さまに自分ならではの関わり方をしていきたいと考えています。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2020年8月)のものです

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
ご協力ありがとうございました
Related Stories

関連ストーリー

この記事を読んでいる人は、こんな記事も読んでいます
シェアする
Twitterでシェア Facebookでシェア

マイマガジン

旬な情報をお届け!随時、新規ジャンル拡充中!