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保育業界をぶっ壊すくらいの気持ちで。
理想の保育の実現に向けてアップデートを促す

保育士YouTuber てぃ先生

2保育業界サイコー!Twitterで発信

次は給与だけで決めるのではなく、職場環境も重視しようと多くの保育園を見学し、ここならいいかもと感じたところに転職しました。
しかし、実際に就職してみると、前の職場と労働環境は変わりませんでした。
改善提案をしても、「そんな楽なことをしている保育園はない」「手書きのほうが子どもや親たちに愛情が伝わる」と、ほとんどが却下されました。

僕は苦労を美徳とする保育業界の考え方に問題があるんだと気づきました。
保育業界にいる人は効率化して楽をすることが悪だと捉える風潮があります。
でも保育士が休みなく働いた結果、疲れ果ててしまい、子どもたちと笑顔で向き合う余力が残らない…。
これは本末転倒だと思いましたね。
子どもたちのためにも、保育士が笑顔で働ける環境を作らなければと決意しました。

しかし、保育に関するニュースは「保育士の給料が安い」「休みがない」などネガティブなものばかり。
保育士が保育の様子をポジティブに発信することもまずありません。
保育業界を変えるためにも、保育士が「保育サイコー!」と言えるようなポジティブコンテンツがあってもいいのではと思ったんです。
26歳のとき、園児とのほっこりしたエピソードや子育てに関する情報をTwitterで発信し始めました。

Twitterには多くの反響がありました。
「子育ては大変だけど、てぃ先生のツイートを見てイライラが減りました」という保護者のコメントや、「うちの保育園の労働環境はきついけど、てぃ先生から勇気をもらいました」という感想をいただきました。
発信をするたび、フォロワーもどんどん増えていきました。
保育や子育てに関するポジティブな情報が思った以上に求められていると驚きましたね。
ツイートをまとめた書籍や漫画も売り出されました。
もっと自分ができることをして、保育士さんや保護者に喜んでもらおうと思いましたね。

反響が広がる中、保育園からの講演依頼も増えていきました。
僕が先生たちの前で話をして、モチベーションが上がるならと、時間のある限り講演に行きました。
講演会を繰り返すうちに、「定期的にてぃ先生に来てもらって、保育園の課題を解決してもらえないか」という依頼を頂くようになりました。
保育園の課題を見つけて解決する保育園コンサルティングの仕事も始めました。

いろいろな保育園の話を聞いていくと、労働環境や人間関係など、似たような課題が多いことに気づきました。
保育士は、保育に関してそれぞれの正解を持っています。
例えばランチの時間、ご飯を残している園児がいたとき、「残すなんてダメ。食べなさい」という先生と、「今は嫌いなものを無理して食べなくてもいい」という先生が同じクラスにいるんです。
先生たちは「あなたの考えはおかしい」と非難しあい、人間関係が悪くなります。

こうしたことは日常茶飯事で、どこの保育園にもあるんだなと感じましたし、子どもも大事ですが、まずは働く保育士の幸せを考えるべきだと思いました。
SNSでの発信も大切ですが、業界をぶっ壊すつもりで保育園自体もよくしていかないとだめだと感じましたね。

次は
3. 子どもたちのために「てぃ先生」をまっとうする
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