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いくつになっても目の前の課題を解決し続ける。
85歳世界最高齢プログラマーが描く未来とは

世界最高齢プログラマー 若宮 正子

2iPhoneアプリを81歳で開発

パソコンの技術が進化し、さらにインターネットやスマートフォンが登場してからは、さらにデジタルの世界にハマっていきました。

一方で、高齢者でスマートフォンを上手に使いこなしている人が少ないと感じました。
なぜだろうと考えたところ、スマートフォンのアプリで高齢者向けのものがないからだと思いました。

高齢者でも楽しめるアプリがあればいいなと思い、知り合いのプログラマーにアプリ作成を依頼しました。
しかし、プログラマーは「若宮さんが作ったほうがいいです。高齢者が求めるアプリが分かるし、若宮さんがアプリを作れば話題になります」と言ったんです。
それなら自分で作ってみようと思い、プログラミングの勉強を始めました。
81歳のときでした。

開発から数ヶ月をかけてアプリを開発し、2017年、雛人形をひな壇の正しい位置に並べるiPhone用ゲームアプリ「hinadan」をリリース。
新聞にも取り上げてもらいました。

ある日、私のもとに英語のメールが届きました。
翻訳アプリを使って日本語にすると、アメリカのテレビ局がhinadanに関して問い合わせているという内容でした。
翻訳アプリを使って英語で返信すると、その日のうちにこのテレビ局が自社のニュースサイトの記事にしてhinadanを紹介してくれたんです。
この記事は各国の通信社から、それぞれ世界中に拡散されました。
たくさんの問い合わせメールが届くようになり、驚きましたね。

その中にはiPhoneを作っているアップル社の日本法人からのメールもありました。
「アメリカで若宮さんに会いたがっている人がいるので招待したいです。費用は負担します」という内容。
そこまで言われてたら断るわけにいかないと現地に行くと、なんと招待されたのはアップルが行っている大規模なカンファレンス(開発者会議)だったんです。
その場で私のことを「最高齢のアプリ開発者」と紹介してくれました。
アップルのCEOとも面会して、驚きの連続でしたね。

帰国後、カンファレンスを見た多くの日本のメディアが私のことを紹介してくれました。
政府の「人生100年時代構想会議」の有識者議員にも選ばれ、一気に人生が変わった感じがしましたね。

次は
3. 高齢者にこそデジタルツールを使ってほしい
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