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仕事も趣味も子育ても、全部全力。
転職を繰り返し見つけた自分らしい生き方
【キャリアコーチ/昼スナックのママ/コミュニティマネージャー・佐々木恵】

目次
  1. 本当に望むキャリアが見つからず転職を繰り返す
  2. 人のためになるものだったら何でもいい
  3. 自分の人生を愛せる人を増やしたい

人はどのようにして大切にしたい価値観に気づき、人生の軸を見つけるのか。各界で活躍する方の人生ストーリーから紐解きます。今回は、キャリアコーチ、昼スナックのママ、コミュニティマネージャー、子育てと4足のわらじを履く佐々木 恵さんをご紹介。

人材業界での経験を元に、多くの人のキャリア形成に携わりながらも、自分自身のキャリアに悩んでいた佐々木さん。師匠であるコーチからの言葉をきっかけに、今やりたいと思ったことに向き合えば良いのだと気づきました。その後自分の行動の全てを愛せるように。現在は、そんな経験を元に自分の人生を愛する人を増やすお手伝いをしています。佐々木さんがどのようにして気づきを得たのか、お話を伺いました。

1本当に望むキャリアが見つからず転職を繰り返す

最初に就職したのは大手人材派遣会社でした。
働くうちに仕事の型が見えるようになり、自分がやる意味が見出せなくなり転職を決意。
もっと楽しい仕事があるのではと思ったんですよね。

派遣会社で多くのワーカーをサポートする中で、出産や育児などの多くの制約がある中頑張って働く女性達がたくさんいることを知っていたので、女性がもっと自由に働ける世の中にしたいと思っていました。
縁あって、ベビーシッターのマッチングアプリをつくるスタートアップ企業に入社することに。

前職とは違う、事業をゼロから作り上げていく仕事は楽しく、1日20時間ぐらい働いていましたね。
転職して半年ほど経った頃、妊娠していることがわかりました。
出産直前まで仕事一筋で働きましたが、子どもとの時間も大事にするためバランスの取れる働き方をしたいと思い、時間と場所を柔軟に選べる会社に転職しました。

ただ、入ってみると、仕事内容が全然面白くなかったんです。
自分の強みを発揮できず、かといって子どもがいるので、スキル不足を時間で補うこともできませんでした。
迷いましたが、今の仕事は、本当にやりたいことではないなと感じ、退職を決意しました。

退職後、フリーランスとして活動を開始。
お付き合いのあった人たちから仕事をいただきながら、一番自分のやりたいことに近いと感じた、自分らしいキャリアを創りたい女性限定のコミュニティづくりをはじめました。

コミュニティ活動中の佐々木さん

コミュニティ活動中の佐々木さん

会社員からフリーランスになると考え方が変わりました。
これまでは、いわゆる世間的に良い会社に入りたい、会社の中で一番になりたい、と社会や他人からの評価が軸で仕事をしていました。
フリーランスになってからは自分が何をしたいのか、どうありたいのかを軸に考えるようになりました。

半年ほど経ったとき、運営するコミュニティのワークショップの開催日に気分が乗らない自分に気がつきました。
自分が会社を辞めてまでやりたかったことはこれなのだろうか、と不安になったんです。
たまたま人材業界で歩んできたから始めたことで、本当に自分のやりたいことではなかったのではないか?
それなら、自分の本当にやりたいことって何だろう?

自分のキャリアに悩むようになりました。

子どもがいたことも悩みを加速させました。
子どもがいない人たちに比べて自分のやりたいことに使える時間が圧倒的に少なくなってしまうことから、言い方は悪いですが「ハンデ」を抱えている気持ちになりました。
そんな風に大好きな子どものことを思ってしまうのもすごく嫌でした。

2仕事も子育ても、全部全力投球の自分に気付く

悶々とする中、師匠として尊敬していた方に、今抱えている悩みを相談しました。
すると師匠から「めぐちゃんは、迷いながらも、子どもも仕事もライフワークも全てとる生き方を選んでいる。
全部ひっくるめて全力投球できる人なんだよ」と言われました。

確かに、子どもをどこかに預けて朝から晩まで働くこともできた、逆に仕事は捨てて子育てやライフワークに専念することもできた。
でも、どちらかだけを選ぶことはしなかったのは、全てやりたいことだったからだと腹落ちしたんです。

同時に、他人の目を気にする思考から抜けきれてなかったなとも気がつきました。
起業して成功して有名になりたいとか、成功をしているあの人みたいになりたいとか、思ってしまってたことに気づいたんです。
「会社を辞めてまで...」と考えていた時点で、周りの目を気にしていたなと思います。

自分の今の状況が「中途半端」なのではなく、やりたいことを全部全力でやろうとした結果なのだと気づいた時、仕事も子育てもライフワークも、全ては私の人生なのだと考えられるようになりました。
すると、全ての活動は私の人生の糧になっていると思えるようになったんです。
そして、どんな瞬間も自分の行動を愛せるようになり、毎日豊かな時間が流れるように感じられました。
いつ死んでもいいなという気持ちになりましたね。

3自分の人生を愛せる人を増やしたい

今は、自分らしいキャリアを創りたい女性限定のコミュニティの運営・キャリアコーチの他にも昼スナックのママ、コミュニティマネージャー、子育てと自分のやりたいことに全部同時に取り組んでいます。

1つ目のコミュニティの運営・キャリアコーチとしては「自分らしく人生を120%楽しみたい女性のための "キャリア×学び×繋がり"」をテーマに、定期的に「Career Design Cafe」を開催し、参加者が自分の人生を楽しみながら一歩前へ進むためのヒントを得られる場づくりに取り組んでいます。

2つ目の昼スナックは、ライフワークとしてやってる活動で、昼間使っていないバーを借りてママとしてお店を切り盛りしています。
お客さんは基本的に私の知り合いです。
様々なバックグラウンドを持つ方々がつながり、ゆるいコミュニティが育っていくことが楽しいんですよね。
お客さんにとっては、新しい「帰ってこれる場所」になり、普段出会えない人と出会い、刺激を受ける場になっているのではと思っています。

昼スナック営業中の佐々木さん

昼スナック営業中の佐々木さん

メディアに取り上げてもらうなど、予想を越えた広がりを見せるようになっていて、全国各地のスナックから呼ばれ、出張ママとしてお手伝いをさせてもらったりもしています。
ただ楽しくて自己満足的に始めた活動でしたが、今や自分のブランディングにもなっているので、目的がなくたって好きなことはとことん続けるべきだなと思いますね。

3つ目のコミュニティマネージャーとしては、オンラインサロン内で会員同士のコミュニケーションを活性化させる役割を担っています。
会員の方が主体的に発言や行動できる仕掛けをつくることで、より学びの多いコミュニティへと進化していることに、ワクワクしますね。
私自身、サロンへの参加を通じて様々なことを学ばせてももらってます。

そして最後に子育て。
自分にとって最も重要な活動ですね。
子育て=プライベートではなく、他の活動や役割と同様に考えるようになってからは、全てが学びでとても楽しいです。
子どもの行動や接し方に悩んだ経験も全て人生の糧になっています。

私は今、毎日豊かな時間を過ごせていますが、その背景には自分のどの活動も愛せるようになったことがあります。
最近は、そんな自分の生き方をキャリアコーチ、昼スナックのママを始め、様々なシーンで人に伝え、他人や社会の軸ではなく自分の軸で生きる人を少しでも増やせると良いなと思っています。
自分が本当に大切にしたいことを大切にできているから、他人のことも尊重できるようになります。
自分の人生を愛せる人が増えれば世の中はもっとよくなるのではと思ってます。

※掲載している情報は、記事執筆時点(2020年3月)のものです

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